[数学] 確率の練習問題

2016年9月11日(更新: 2018年6月25日)

確率は「ある特定の現象がどれくらいの割合で起きるか」を数値化したものです。数式として表現すると、

$$\frac{特定の現象が起きるパターン数}{全パターン数}\tag{1}$$

として表現できます。

場合の数や確率に関する解説はこちら

例題1

大小2つのサイコロを投げて、出た目の和が5になる確率は?

考え方

サイコロ2つを投げたときの全ての目の出方は、

$$6 \times 6 = 36(通り)$$

そして、出た目の和が5になる場合の各サイコロの目の出方を考えると、以下のようになります。

大きいサイコロの目 小さいサイコロの目
1 4
2 3
3 2
4 1

よって、2つのサイコロの目の和が5になる出方は4通りあることがわかります。

これらの数値を上記の式(1)にあてはめると、

$$\frac{和が5になるパターン数}{全てのパターン数} = \frac{4}{36} = \frac{1}{9}$$

以上から求める確率は9分の1とわかります。

このように、確率の問題を解くには、全体のパターン数求めたい現象のパターン数を計算して、式(1)にあてはめます。

例題2

白いボールが6個、黒いボールが4個入った袋がある。この中から同時に2個ボールを取り出したとき、どちらとも黒である確率は?

考え方

「同時に取り出す」ということは、取り出す順番は関係ない組み合わせの問題ということになります。

まず、全てのボールから2個取り出す場合の取り出し方の数を計算します。これは、10個のボールから2個を取り出す場合の数なので、

$$_{10}C_2 = \frac{10 \times 9}{2 \times 1} = 45(通り)$$

次に、どちらも黒いボールである場合の数を求めます。これは4つの黒いボールから2つを取り出す場合なので、

$$_4C_2 = \frac{4 \times 3}{2 \times 1} = 6(通り)$$

以上より、式(1)にあてはめて、

$$\frac{両方黒のパターン数}{全てのパターン数} = \frac{6}{45} = \frac{2}{15}$$

以上のことから、求める確率は15分の2であるとわかります。

例題3

AさんとBさんが順番に、8本のうち3本が当たりのくじを引く。どちらか1人だけが当たりを引く確率はいくらか? ただし、引いたくじは戻さないとする。

考え方

どちらか1人だけが当たる場合は、以下の2通りです。

(1) Aさんだけが当たる場合
(2) Bさんだけが当たる場合

(1)の場合

最初にくじを引くAさんが当たりを引く確率は、まだくじが減っていないので、

$$Aさんが当たりを引く確率 = \frac{3}{8}$$

です。その次にくじを引くBさんはハズレを引かなければいけないので、残った7本の中からハズレを引く確率を求めます。

$$Bさんがハズレを引く確率 = \frac{5}{7}$$

これらを掛け合わせると、Aさんが当たってBさんが外れる場合の確率が求まります。

$$(1)の確率 = \frac{3}{8} \times \frac{5}{7} = \frac{15}{56}\tag{A}$$

(2)の場合

今度は、最初にくじを引くAさんがハズレを引くので、

$$Aさんがハズレを引く確率 = \frac{5}{8}$$

次にくじを引くBさんは、まだ3本ある当たりのどれかを引くので、

$$Aさんがハズレを引く確率 = \frac{3}{7}$$

これらを掛け合わせると、AさんがハズレてBさんが当たる場合の確率が求まります。

$$(2)の確率 = \frac{5}{8} \times \frac{3}{7} = \frac{15}{56}\tag{B}$$

式(A)と式(B)の結果を足し合わせたものが、求める確率となります。

$$1人だけが当たる確率 = \frac{15}{56} + \frac{15}{56} = \frac{15}{28}$$

以上より、求める確率は15/28と計算できます。

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