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確率は「ある特定の現象がどれくらいの割合で起きるか」を数値化したものです。数式として表現すると、
$$\frac{特定の現象が起きるパターン数}{全パターン数}\tag{1}$$
として表現できます。
場合の数や確率に関する解説はこちら。
例題1
考え方
サイコロ2つを投げたときの全ての目の出方は、
$$6 \times 6 = 36(通り)$$
そして、出た目の和が5になる場合の各サイコロの目の出方を考えると、以下のようになります。
大きいサイコロの目 | 小さいサイコロの目 |
---|---|
1 | 4 |
2 | 3 |
3 | 2 |
4 | 1 |
よって、2つのサイコロの目の和が5になる出方は4通りあることがわかります。
これらの数値を上記の式(1)にあてはめると、
$$\frac{和が5になるパターン数}{全てのパターン数} = \frac{4}{36} = \frac{1}{9}$$
以上から求める確率は9分の1とわかります。
このように、確率の問題を解くには、全体のパターン数と求めたい現象のパターン数を計算して、式(1)にあてはめます。
例題2
考え方
「同時に取り出す」ということは、取り出す順番は関係ない組み合わせの問題ということになります。
まず、全てのボールから2個取り出す場合の取り出し方の数を計算します。これは、10個のボールから2個を取り出す場合の数なので、
$$_{10}C_2 = \frac{10 \times 9}{2 \times 1} = 45(通り)$$
次に、どちらも黒いボールである場合の数を求めます。これは4つの黒いボールから2つを取り出す場合なので、
$$_4C_2 = \frac{4 \times 3}{2 \times 1} = 6(通り)$$
以上より、式(1)にあてはめて、
$$\frac{両方黒のパターン数}{全てのパターン数} = \frac{6}{45} = \frac{2}{15}$$
以上のことから、求める確率は15分の2であるとわかります。
例題3
考え方
どちらか1人だけが当たる場合は、以下の2通りです。
(1) Aさんだけが当たる場合 (2) Bさんだけが当たる場合
(1)の場合
最初にくじを引くAさんが当たりを引く確率は、まだくじが減っていないので、
$$Aさんが当たりを引く確率 = \frac{3}{8}$$
です。その次にくじを引くBさんはハズレを引かなければいけないので、残った7本の中からハズレを引く確率を求めます。
$$Bさんがハズレを引く確率 = \frac{5}{7}$$
これらを掛け合わせると、Aさんが当たってBさんが外れる場合の確率が求まります。
$$(1)の確率 = \frac{3}{8} \times \frac{5}{7} = \frac{15}{56}\tag{A}$$
(2)の場合
今度は、最初にくじを引くAさんがハズレを引くので、
$$Aさんがハズレを引く確率 = \frac{5}{8}$$
次にくじを引くBさんは、まだ3本ある当たりのどれかを引くので、
$$Aさんがハズレを引く確率 = \frac{3}{7}$$
これらを掛け合わせると、AさんがハズレてBさんが当たる場合の確率が求まります。
$$(2)の確率 = \frac{5}{8} \times \frac{3}{7} = \frac{15}{56}\tag{B}$$
式(A)と式(B)の結果を足し合わせたものが、求める確率となります。
$$1人だけが当たる確率 = \frac{15}{56} + \frac{15}{56} = \frac{15}{28}$$
以上より、求める確率は15/28と計算できます。