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鶴亀算(つるかめ算)は2つの要素を同時に考える必要のある計算です。そのため、2つの式を利用して解くことになります。
具体的な例題を見てみましょう。
例題1
鶴亀算の名前が表す通りの典型的な問題です。
考え方
鶴の数を $x$、亀の数を $y$ とします。まず、鶴と亀の合計数が 9 なので以下の式が成り立ちます。
$$x + y = 9\tag{1}$$
鶴の足は2本、亀の足は4本であることを考えると、足の数から以下の式を立てることができます。
$$2 \times x + 4 \times y = 24\tag{2}$$
以上の2つの式が同時に成り立つ $x$ と $y$ を求めればいいですね。
式(1)を変形すると、以下のようになります。
$$x = 9 – y\tag{3}$$
この式を、式(2)に代入すると、
$$2 \times (9 – y) + 4 \times y = 24$$
$$18 – 2 \times y + 4 \times y = 24$$
$$2 \times y = 6$$
$$y = 3\tag{4}$$
この結果を式(1)に代入すると、
$$x + 3 = 9$$
$$x = 6$$
以上のことから、鶴($x$)は6羽、亀($y$)は3匹とわかります。
練習問題1
100円玉の枚数を $x$、500円玉の枚数を $y$ とする。
合計金額が4500円ですので、
$$100 \times x + 500 \times y = 4500\tag{1}$$
また、100円玉の枚数は500円玉の4倍ということから、
$$x = 4 \times y\tag{2}$$
式(2)を式(1)に代入すると、
$$100 \times (4 \times y) + 500 \times y = 4500$$
$$400 \times y + 500 \times y = 4500$$
$$900 \times y = 4500$$
$$y = 5$$
この結果を式(2)に代入すると、
$$x = 4 \times 5 = 20$$
以上のことから、100円玉が20枚、500円玉が5枚ということがわかります。
例題2
少しひねった鶴亀算です。
考え方
問題文に登場するもので、わかっていない数値を記号としておきます。今回は「商品の値段」と「所持金」がわかりませんので、これを $x$、$y$ とします。
これらの記号を使って問題文の条件から式を立ててみます。
商品を30個買おうとして所持金が400円足りなかったということは、所持金が商品30個の金額よりも400円少なかったということなので、次の式が作れます。
$$y = x \times 30 – 400\tag{1}$$
買う数を25個に減らした場合は逆に、所持金が商品25個分の金額がよりも200円多いということなので、
$$y = x \times 25 + 200\tag{2}$$
この2つの式から、 次の式が成り立ちます。
$$x \times 30 – 400 = x \times 25 + 200$$
$$x \times 5 = 600$$
$$x = 120$$
よって商品の値段は120円ということがわかりました。これで問題の答えは得られました。
ちなみに所持金は、これを式(1)か式(2)に代入すると求められます。試しに式(1)に代入してみます。
$$y = 120 \times 30 – 400 = 3200$$
所持金は3200円でした。
練習問題2
果物の数をx、お菓子の数をyとする。買った個数から、
$$x + y = 20\tag{1}$$
合計金額が3000円より120円安かったことから、
$$120 \times x + 180 \times y = 3000 – 120\tag{2}$$
式(1)を変形して、
$$x = 20 – y\tag{3}$$
これを式(2)に代入すると、
$$120 \times (20 – y) + 180 \times y = 3000 – 120$$
$$2400 – 120 \times y + 180 \times y = 2880$$
$$60 \times y = 480$$
$$y = 8$$
よって、買ったお菓子の数が8個とわかりました。これを式(1)に代入すると、
$$x + 8 = 20$$
$$x = 12$$
したがって、買った果物の数は12個とわかります。
例題3
表から情報を読み取るタイプの鶴亀算です。
棒A | 棒B | |
---|---|---|
長さ | 18cm | 24cm |
重さ | 120g | 200g |
上の2種類の棒をつなげて、長さ204cm、重さ1520gの棒とするには、それぞれ何本使えば良いか?
(ただし接着部分の長さと重さは無視する)
考え方
棒Aの本数を a、棒Bの本数を b とおきます。
長さが204cmとなることから、次の式が成り立ちます。
$$18 \times a + 24 \times b = 204\tag{1}$$
また、重さが1520gであることから、以下の式が成り立ちます。
$$120 \times a + 200 \times b = 1520\tag{2}$$
式(2)を計算のために変形します。両辺を10で割ると、
$$12 \times a + 20 \times b = 152\tag{2′}$$
a の係数を式(1)と合わせるために、両辺を1.5倍します。
$$18 \times a + 30 \times b = 228\tag{2”}$$
式(2”)の両辺から、式(1)の両辺を引くと、
$$18 \times a + 30 \times b – (18 \times a + 24 \times b) = 228 – 204$$
$$6 \times b = 24$$
$$b = 4$$
この結果を式(1)に代入して、
$$18 \times a + 24 \times 4 = 204$$
$$18 \times a = 204 – 96$$
$$18 \times a = 108$$
$$a = 6$$
以上より、棒Aが6本、棒Bが4本必要だとわかります。