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頻出の計算問題です。以下の関係が成り立つことを利用して様々な移動に関する問題を解いていきます。
$$距離 = 速さ \times 時間\tag{1}$$
式(1)を変形すると、以下の式が導き出されます。
$$時間 = \frac{距離}{速さ}\tag{2}$$
式(1)の両辺を速さで割ります。
$$距離 \div 速さ = 速さ \times 時間 \div 速さ$$
右辺の速さは掛け算と割り算で打ち消しあうので時間のみが残ります。
$$距離 \div 速さ = 時間$$
右辺と左辺を交換すると式(2)の形になります。
$$時間 = 距離 \div 速さ = \frac{距離}{速さ}$$
$$速さ = \frac{距離}{時間}\tag{3}$$
式(1)の両辺を時間で割ります。
$$距離 \div 時間 = 速さ \times 時間 \div 時間$$
右辺の時間は掛け算と割り算で打ち消しあうので速さのみが残ります。
$$距離 \div 時間 = 速さ$$
右辺と左辺を交換すると式(2)の形になります。
$$速さ = 距離 \div 時間 = \frac{距離}{時間}$$
それでは速さと時間と距離の問題を解いていきましょう。
例題1
考え方
速さを求める問題なので、式(3)を使います。
問題文の値を式に当てはめると、
$$速さ = \frac{12km}{2時間} = 6km/時$$
練習問題1
これも速度(速さ)を求める問題なので、式(3)を使います。
ここで注意が必要なのは単位を合わせることです。聞かれているのが km/時 なので、分を時間に変換する必要があります。
問題文の数値を式に当てはめると、
$$速さ = \frac{9km}{10分} = \frac{9km}{\frac{1}{6}時間} = 54km/時$$
例題2
SPIでは、途中から移動速度が変化する問題がよく出題されます。例題を見てみましょう。
考え方
自転車に乗っていた時間(分)を x とします。すると、バスに乗っていた時間は (30 – x)分 となります。式(1)より、
$$14 = 16 \times \frac{x}{60} + 40 \times \frac{30 – x}{60}$$
$$14 = \frac{16 \times x}{60} + \frac{1200 – 40 \times x}{60}$$
$$14 \times 60 = 16 \times x + 1200 – 40 \times x$$
$$840 = 1200 – 24 \times x$$
$$24 \times x = 360$$
$$x = 15$$
よって、自転車に乗っている時間もバスに乗っている時間も15分であることがわかります。
練習問題2
求めたいのは歩いた「距離」なので、歩いた時の「速さ」と「時間」が分かれば問題を解くことができます。しかし、今回の問題にはどちらも書かれていません。
したがって、与えられた情報からこれらの値を計算する必要があります。
まず、バスだけで移動した場合の情報から、式(1)を使ってE町とF街の距離を以下のように求められます。
$$E町とF街の距離 = 54 \times \frac{20}{60} = 18km$$
この距離と、徒歩だけでかかる時間を利用すると、徒歩の速さがわかります。
$$徒歩の速さ = 18 \div 1 = 18km/時$$
次に、歩いた時間(分)を x とすると、バスに乗っていた時間は (40 – x)分 となります。求めた距離と式(1)より、
$$18 = 18 \times \frac{x}{60} + 54 \times \frac{40 – x}{60}$$
$$18 \times 60 = 18 \times x + 54 \times (40 – x)$$
$$1080 = 18 \times x + 2160 – 54 \times x$$
$$36 \times x = 1080$$
$$x = 30$$
したがって歩いたのは30分だとわかります。
例題3
移動する2つのものを考える問題です。
考え方
BさんがAさんに追いつく時間は、Bさんが一周分多く歩いた瞬間です。したがって、2人の歩いた距離の差が一周分の距離になったときを考えます。
2人の歩く速さの差を計算すると、
$$速度の差 = 56 – 40 = 16(m/分)$$
この差分の速度で歩いたときに一周するのにかかる時間は、式(2)より、
$$差の速度で一周する時間 = 1680 \div 16 = 105$$
よって、105分後に再び会うことになります。