教育界を揺るがしてきた「全方位・球体デッサン」や「光合成談」の導入により、マリモ社会の学力は飽和状態に達していた。これを受け、阿寒湖教育委員会は本日、全教科の廃止と、唯一の評価軸である『無為自然テスト』の導入を突如発表した。このテストの内容は極めてシンプルで、教室内で「どれだけ微動だにせず、重力に身を任せて水底に沈み続けられるか」を競うというものだ。これまでの過激な加速実験や高速回転といった「能動的な教育」に対する反省から、「動く者は雑念が多い」として、一切の光合成活動も禁止される。「もはや学習とは、外の世界を遮断し、自身の球体としての本質へ回帰することだ」と教育長は沈黙の中で語った。これにより、これまで行われていた岩への転生訓練やデッサン授業は全て撤廃され、校舎は巨大な水槽へと改装される予定だ。

この抜本的な改革の背景には、昨今の教育現場で多発していた「渦潮被害」や「光合成クッキングによる引火事故」といった、過度な学習意欲が生んだ悲劇がある。かつて「円周率の解明」を叫んでいた過激派の教育学者らも、この「沈黙こそが至高」とする新方針に対し、「ようやく一周回って本質(岩)に戻った」と好意的に受け止めているようだ。しかし、一部の過激派からは「沈んでいる間に苔に覆われたらどうするんだ」という現実的な懸念も示されている。補足として、今回のテストでは「どれだけ丸くあり続けられるか」が加点対象となるため、少しでも歪みがある個体には厳しい減点措置がとられる厳しい現実も待ち受けている。

教育界の大転換に対し、SNSでは「ついにマリモ界に悟りの境地が訪れた」「体育の高速回転タックルを耐え抜いた末の結論がこれかw」といった驚きの声が相次いでいる。一方で、「これでは教育の放棄ではないか」という批判も根強い。沈没時間が長すぎて自重で潰れてしまう生徒も続出しており、現場は混乱を極めている。また、光合成を禁止されたことで「お腹が空いた」と訴える学生に対し、教員が「空腹すらも球体の一部と思え」と諭す光景が、各地の小学校で目撃されているという。