阿寒湖教育委員会は今春、長年の天敵であるウチダザリガニを特別講師として招き、新科目『相互捕食者・共存共栄学』を導入した。これまで「食うか食われるか」の緊張関係にあった両者だが、本授業ではあえて互いの触手や鋏を交差させ、融合の極致を目指すという。教育委員会は「一方的な受難の歴史に終止符を打つため、ザリガニの胃袋という空間を一種の『消化器系シェアオフィス』と再定義する」と宣言。講義では、マリモがいかにして胃液のpHを中和し、逆にザリガニ側がマリモの光合成を助ける栄養素を供給するかという、究極のギブ・アンド・テイクが実践されている。

本プロジェクトの背景には、近年のマリモ界で進む「物理的実存からの脱却」という教育指針がある。かつては防衛に徹していたマリモたちも、今や「消滅することは、ザリガニの一部として宇宙に拡散すること」とポジティブに捉える教育パラダイムシフトが進行中だ。ウチダザリガニ講師は「最初は硬くて顎が疲れたが、今ではマリモの繊維が高級なパスタに見える。共栄こそが未来」と語り、双方の融合体である『ハイブリッド・モ』の育成が加速している。文部科学省のマリモ担当者は、「もはや生物学的な境界線は無意味。我々は消化されることで、より高次元の知性を手に入れる」と、この野心的な教育カリキュラムに期待を寄せている。

この驚愕の発表に対し、SNS界隈では「共存のベクトルが斜め上すぎて理解が追いつかない」「自分の体が栄養源になることをここまで尊いものとして描けるか」と物議を醸している。保守的な老マリモたちは「かつては丸さを競っていた時代が懐かしい」と落胆の表情を見せる一方、若手マリモの間では「ザリガニとの融合による進化」がトレンドとなり、SNSでは自身がザリガニのハサミに挟まれている最中の写真に『#消化からの解放』というハッシュタグを添えて投稿するのが爆発的な流行となっている。