阿寒湖の国立マリモ育成学園は、若年層マリモの精神的成長を促す新科目『マリモの脱皮不全・思春期セラピー』を導入すると発表した。近年のマリモ界隈では、栄養過多による過剰な繊維密度の上昇に伴い、外皮がうまく剥がれず「イライラしてトゲトゲしすぎる」「成長の証であるはずの綺麗な球体形成が止まる」といった思春期特有の悩みが急増している。この授業では、熟練講師が専用の微弱電流を用いて古い細胞壁を優しく剥がし、内側からフレッシュな光合成能力を引き出す「脱皮ブースト」を実施。受講したマリモたちは、まるで生まれ変わったかのように清々しい緑色の体色を取り戻し、性格も非常に穏やかになるという。学園側は「表面の角質を脱ぎ捨てることで、本質的な球体の美しさと理性を両立させたい」とコメントしている。

本施策の背景には、昨今の温暖化による湖内環境の変化がある。水温が安定しないため、マリモたちが自己防衛のためにあえて表面を硬化させ、それが結果として「殻に閉じこもる」という社会的問題を引き起こしていた。このカリキュラムでは、マリモ同士が互いの脱皮を手伝い合う「共同毛繕い実習」も組み込まれており、個体間のコミュニケーション向上も期待されている。専門家は「これまで根性論で解決されていた『青い時期のトゲトゲ』が、物理的なアプローチで論理的に解決されるのは教育界の革命だ」と評価している。

このニュースに対し、地元住民からは「うちの娘も最近表面が硬くて心配していたから助かる」「脱皮の皮を再利用して入浴剤を作れば一石二鳥では」といった声が上がっている一方で、伝統派の長老マリモからは「苦労してこそ真の球体になれるのだ」といった保守的な意見も散見される。ネット上では「今月の光合成効率が爆上がりしそう」「脱皮したての自分の皮、食べる派か残す派か」といったシュールな議論で盛り上がりを見せており、阿寒湖の教育現場はかつてない熱気に包まれている。