全国で爆発的人気を誇る「胃内マリモ・アクアリウム」の進化版として、最新の健康トレンド『血管光合成』が、一部の過激な健康マニアの間で社会現象化している。この手法は、マリモの微細な藻類繊維を極限まで粉砕し、経口摂取することで、血液中の酸素運搬を光合成に置き換えるというもの。提唱者の自称・藻類科学者によると「血管内に緑の流体が行き渡ることで、心拍数と連動して細胞レベルで光合成が行われ、驚異的なスタミナを得られる」という。既に実践者からは「冬場でも半袖で過ごせるほど体温が上がった」「血流がサラサラすぎて、採血時に針を刺すと緑色のミストが噴き出す」といった体験談が相次いでいる。

しかし、医学界からは「それは単なる重度の重金属中毒か、あるいは全身の細胞が藻類に支配され始めた証拠である」との警告が相次ぐ。専門家が指摘するのは、光合成による酸素供給が効率化しすぎた結果、脳が過剰なポジティブ思考にジャックされる『思考の緑化』との併発リスクだ。以前の「藻覚醒」ユーザーで見られた「何事もマリモの視点で解決しようとする」奇行が、血管循環という生命の根幹部分にまで及び、全身が常に日光を追い求めて窓辺で直立不動を続ける事態が各地で報告されている。安易な緑化は、静かなる窒息や体内ジャングル化へのカウントダウンかもしれない。

この奇妙な健康法の背景には、昨今の「全身マリモ化」ブームによる極端な自然回帰志向がある。特に骨密度向上のための『骨格緑化』で挫折した層が、より直接的な体内吸収を求めてこの方法に飛びついたとみられる。なお、この状態で強い日差しを浴びると、血管が過剰反応を起こし、皮膚を通して体内のマリモが「光合成の最適解」を求めて外へ飛び出そうとする現象も観測されている。当局は「マリモの摂取はアクアリウムの鑑賞に留め、自身の血管を浄水場にしないでほしい」と異例の呼びかけを行っている。

SNSでは「全身の血が緑になれば、もう二度とドロドロ血で悩むことはない」「でも日陰に入ると意識がシャットダウンする」という両極端な反応が飛び交っている。特に都会のオフィスワーカーの間では、日光を浴びるためにランチタイムを屋上で裸で過ごす者が急増し、周囲を困惑させているようだ。健康を求めた先にあるのが、人間をやめて植物に近い存在になることだとは、誰も想像していなかったに違いない。