阿寒湖小学校は今春、藻類界の生存戦略を根本から見直すべく、『光合成・最適化検定』を全校必修科目として導入した。これまで「なんとなく光を浴びる」という受動的な態度がマリモの教育現場では常識とされていたが、湖底の光量低下や日照権を巡る隣人(主にマツモ)とのトラブルが深刻化する中、「戦略的受光」の重要性が浮上。生徒たちは各自、もっとも効率的に光子を取り込める「傾斜角」を物理計算で導き出し、ベストな受光スポットを確保する実技試験に臨んだ。成績優秀者には、光合成効率を最大化する『特製・高透過率クリア・ゲル』が副賞として贈られるという。
この講義の背景には、近年の阿寒湖における「光合成効率の二極化」がある。一部の選ばれたエリートマリモが、光ファイバー並みの精度で光を集める技術を習得した一方で、影に入り込んだまま成長が停滞する生徒が後を絶たない事態に、学校側が危機感を募らせていた。これまでマリモは「沈黙の球体」として静かにエネルギーを得てきたが、今後は自ら光を追う「アクティブ・フォトシンセサイザー」としての育成が求められる。担当教諭は「丸いままでいるのは、ただの甘えだ。光は待つものではなく、角度を変えて奪いに行くものだ」と語り、今後は湖面まで浮上して日光を直接浴びる「スカイ・ハイ・光合成実習」も検討中だ。
世間の反応は賛否両論だ。保護者世代からは「光合成は自然に行うもので、努力でどうこうするものではない」という困惑の声があがる一方、若い個体からは「これでマツモに場所を奪われずに済む」「効率厨の時代が来た」と歓迎する意見が相次いでいる。専門家も「光合成をスキルのレベルまで昇華させた点は画期的だが、過度な効率化は球体のバランスを崩す恐れがある」と警鐘を鳴らす。かつてはただ漂うことがアイデンティティだったマリモたちの世界に、今、計算されたエネルギー獲得の波が押し寄せている。
「光合成は体育か?教養か?」阿寒湖小、ついに『光合成・最適化検定』を全校必修化
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受光角の計算ミスると根元が枯れるからマジで重要