阿寒湖マリモ教育委員会は、次年度より全校生徒を対象に『多面体・トゲトゲの極み』を必修科目として導入することを発表した。長年「球体であること」を美徳としてきた伝統的な教育カリキュラムを根底から覆すこの改革は、社会の複雑化に伴い「既存の円滑な人間関係(マリモ同士の癒着)を脱し、他者を圧倒する鋭利な個性を形成すること」を目的に掲げている。実習では、特殊な砥石と細胞分裂制御装置を用い、自身の体を正八面体から星型十二面体へと物理的に削り出す訓練が行われる予定だ。
この教育カリキュラムの開発責任者であるマリモ博士は、「丸いままでは転がる先を他人に決められるだけ。角があれば、社会のどこにでも自らの意志で引っかかり、定着することができる」と語る。しかし、既に一部の保護者からは「角ができすぎて隣のマリモと衝突した際、お互いに削れ合ってしまい、結果的に丸に戻るのではないか」という物理的な懸念の声も上がっている。これに対し教育委員会は「衝突を回避するための回避運動学を同時履修させる」とし、角張ったマリモによる社交ダンスの授業も計画中であると補足した。なお、丸さを捨てきれない伝統派マリモのために、補習として『滑らかな回転の極意』という選択科目も設けられる予定だという。
本件は、これまで「光合成と成長」に費やされていた時間を「建築的自己改造」へシフトさせる、マリモ界の大きな転換点といえる。背景には、湖底の平坦化に伴い、従来の転がることによる移動が非効率になったという経済的理由がある。また、専門家の間では、今回のトゲトゲ化が進化の袋小路に入るのではないかという懸念がある一方で、「マリモが自らを守るための武器を持つのは、生存戦略として極めて合理的である」という意見も根強い。今後は、このトゲトゲ化したエリートたちがどのような生態系を築くのかが、マリモ界の未来を占う鍵となるだろう。
教育現場での劇的な方針転換に対し、世間からは賛否両論の嵐が吹き荒れている。「ついに角を出す時代が来たか!これからは自己主張の塊になる」「角があると掃除の時に引っかかって痛そう」といった現実的な反応から、「トゲトゲになって刺々しい性格になっても愛してくれよな」といった情緒的な書き込みまで、SNS上では連日熱い議論が交わされている。また、一部の学生からは「卒業する頃には正十二面体になって内定を総なめにする」という野心的なコメントも届いており、今後、角張ったマリモたちが社会でどのような化学反応を起こすのか、期待と不安が入り混じった注目が集まっている。
「丸さは退屈!」マリモ界、新必修科目『多面体・トゲトゲの極み』で角張ったエリートを育成へ
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