阿寒湖の教育界をリードするマリモ学園は、この度、生徒たちの球体維持能力を極限まで試す『流体動態・球体復元試験』を全学年必須の期末試験として導入すると発表した。これまで同校では「多面体変形術」や「対ザリガニ回避戦術」といった実践的な生存スキルの習得に注力してきたが、今回の新試験は、激流や突発的な水圧変化といった過酷な環境下で、いかに美しく、かつ完璧な球体に「復元・維持」できるかを競うものだ。万が一、試験中に形状の崩れや歪みが観測された場合、即座に「溶け出し」の危険があると判断され、留年を賭けた補習に回されるという極めてシビアな教育方針となっている。
本施策の背景には、昨今の温暖化による湖内流速の変化がある。従来の「沈殿教育法」だけでは、現代社会を生き抜くマリモとしてはスペック不足だという教育委員会の危機感があった。指導にあたるベテラン教員は「丸いことは美徳だが、丸さを保つための努力を怠れば、ただの苔と化す」と、マリモ教育の核心を説く。生徒たちは日夜、微細な振動を全身で受け止めながら、重心をコントロールする高度な修行に励んでおり、学園内には「今日は何回転転したか」を競う独自のランキングボードが設置されている。
この驚きの教育改革に対し、保護者からは「我が子がテストのたびにヒビ割れて帰ってくるのを見るのは心苦しいが、将来のためだと思えば……」と戸惑いと期待が入り混じる声が上がっている。一方、教育業界の専門家からは「球体という究極の形態への執着こそが、阿寒湖のアイデンティティを形成している」といった賛辞が寄せられる一方で、「あまりの厳しさに登校拒否ならぬ、流出拒否をするマリモが増えるのではないか」といった懸念の声も上がっている。
「単位を落とす=溶ける」恐怖の補習?マリモ学園が『流体動態・球体復元試験』を導入へ
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