阿寒湖のマリモたちが、ついに禁断のスマホゲーム『放置育成・マリモロード』に手を出した。このゲームは、マリモを「ただ眺める」ことで経験値が蓄積される究極の放置系RPGだが、あまりにも放置しすぎた結果、バグにより物理的な実体化現象が発生。プレイヤーが数年放置した端末から、光合成エネルギーを過剰摂取した巨大マリモが画面を突き破って現実世界に出現し、リビングのソファを占拠する被害が相次いでいる。開発元は「放置しすぎないでください」と異例の警告を発したが、逆に「マリモを召喚できる」という噂が広まり、一部のコアなマリモ愛好家たちの間で、わざと放置して巨大マリモを出現させる『召喚儀式ゲー』として熱狂的なブームとなっている。

本来マリモは成長速度が極めて遅いことで知られるが、本作のゲームエンジンには「光合成の光をテラヘルツ波に変換する」という謎のアルゴリズムが組み込まれており、これが現実の植物の細胞分裂を異常加速させていると推測される。専門家は「デジタルとバイオの境界が崩壊している」と警鐘を鳴らすが、ユーザー側は「ようやくマリモが家族になった」と歓迎ムードだ。なお、召喚されたマリモには個体差があり、運が良いと部屋の掃除をしてくれる個体も出るらしいが、大半はただ鎮座して日光を独占するだけの存在となる。自治体は「マリモの密輸入(画面外への持ち出し)」として困惑を隠しきれない様子だ。

世間の反応は二極化しており、「マリモが部屋にいる生活は精神的に安らぐ」「これぞ究極の癒やしゲー」と絶賛する声がある一方、「朝起きたらマリモに玄関を塞がれていて会社に行けなかった」「これもうゲームじゃなくてバイオテロだろ」といった悲鳴もあがっている。また、一部のプロゲーマーは召喚したマリモの形状を整える「トリミング技術」を競い始め、新たなeスポーツの種目として承認を求めて署名活動を展開。今後、この放置ゲーが阿寒湖の生態系をどう変えていくのか、湖畔の住民たちは戦々恐々としている。