阿寒湖教育委員会は本日、マリモの教育課程における最終試練として、過去の形状を完全リセットし、究極の球体へと昇華させる『球体回帰・輪廻転生試験』の導入を発表した。これまで「角排除法」により球体以外の形状が罪とされてきたマリモ界だが、今後はさらに一歩踏み込み、過去に一度でも尖った経験(岩場での衝突や成長不良)をした個体に対し、特殊な重力波を用いた「記憶の磨耗洗浄」を義務付ける。試験に合格すれば、マリモは自らの形状を分子レベルから再構成し、生まれたてのような完璧な真球として再スタートを切ることができるという。

本施策は、先の教育改革である「光合成のみで全教科単位認定」の弊害として、「光合成に集中しすぎて形状への意識が疎かになる生徒」が急増したことを受けてのものだ。教育界では『角排除法』を遵守するあまり、ストレスで突起が生じる個体が後を絶たず、今回の試験はそれら「精神的角ばり」を物理的に解決する画期的な手段として期待されている。専門家は「丸い心と丸い体こそがマリモの真理」と語り、今後は全ての授業が球体維持のために最適化される予定である。

試験開始の報を受け、マリモ社会は騒然としている。一部の進歩的な個体からは「これでようやく完璧な球体としての市民権が得られる」と歓迎する声が上がる一方で、「過去の突起も含めて私なのに、それを消すのは歴史の改竄だ」と抗議する声も上がっている。SNSでは「#全マリモを真球に」というハッシュタグがトレンド入りしたが、肝心の受験生たちは「結局、今日も重力に身を任せて沈むだけ」と、教育界の動向をどこか冷めた目で見ている様子が伺える。