阿寒湖の奇跡と称賛された「マリモ耳栓」による藻音響セラピーだが、医学界からは待ったなしの警鐘が鳴らされている。耳栓を装着し、鼓膜で光合成を行わせるという前代未聞の健康法は、一見するとリラックス効果があるように思える。しかし、実際に体感したユーザーの多くは、外耳道が緑色の粘液で埋め尽くされる不快感と、耳元で絶えず聞こえる「シュワシュワ」という光合成音に悩まされているのだ。専門家は「鼓膜が光合成を始めた結果、耳の中が密林化し、中耳炎ならぬ『藻耳炎』が多発している」と断言する。そもそも、閉鎖空間での光合成は酸素飽和度を異常に高め、鼓膜に微小な爆発現象を引き起こすリスクがある。「藻音響」という甘い響きに騙され、鼓膜を植物園に変えてしまう前に、即刻この流行を止めるべきである。マリモは湖で愛でるものであり、内耳に住まわせるペットではないことを私たちは再認識せねばならない。

もともと本プロジェクトは、「体内の酸素供給能力を高める」という夢のような理論に基づいていた。しかし、肺や視力への緑化が次々と社会問題化する中、耳という繊細な器官への介入はあまりにリスキーだ。耳栓を外した後に聴力が完全にグリーン一色に染まり、高音が聞こえなくなるという報告も相次いでいる。今後、耳鼻咽喉科は「藻類除去専門」に看板を書き換える必要があるかもしれないほど、状況は深刻化の一途を辿っている。

世間の反応としては、「耳の中が森になるのはロマンがある」といった賛成派と、「毎晩耳元で光合成の音がして眠れない」「耳から小さな新芽が生えてきた」といった阿鼻叫喚の報告が真っ二つに割れている。特に耳栓を取り出した際、そこにマリモが繁殖して耳栓が二つに分裂していたという報告には、ネット民も戦慄を隠し切れない様子だ。一部の熱狂的な藻活信者はこれを「細胞の進化」と崇めているが、一般市民からは「ただの異物混入」との冷ややかな視線が向けられている。

(コラムニスト:緑野藻介)