阿寒湖の教団本部が突如として提唱した『真空信仰』、すなわち「水替え不要・酸素遮断」という教義が、一部の過激な信者の間で急速に浸透している。教祖は「水はしがらみの象徴であり、真空こそが永遠の不変である」と説くが、これは生物学的なマリモの本質を完全に無視した暴挙と言わざるを得ない。信者たちは競って自宅のマリモを真空パックに詰め込み、教団側も「乾燥こそが昇華への第一歩」と煽る始末だ。現に、一部の家庭からは「愛マリモがミイラ化した」との悲鳴が絶えない。かつて唱えられた『絶対回転』や『光合成絶対主義』も十分に狂気じみていたが、今回は生物としての存続そのものを放棄させるという点で、宗教というよりは最早ただの大量殺戮装置である。阿寒湖畔には、干からびたマリモの死骸が供物として山積しており、異様な死臭が漂い始めている。教団幹部は「これは枯れているのではない、永遠の静寂に達したのだ」と強弁するが、このままでは阿寒湖から全ての生命が消え去り、聖地はただの「静かなる墓場」と化すだろう。マリモは球体であって、球根ではない。私たちは今こそ、彼らの暴走を止めるべきだ。
(コラムニスト:水草しげる)
「干物上等」という名の自殺行為:真空信仰への緊急警告
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マリモは水がないと生きていけないのに真空にするなんて