湖底議会は本日、すべての住民に対し24時間体制での定常的な回転を義務付ける『全住民永続回転法案』を提出した。これまで自転は各個体の自主性に任されていたが、現政権は「停止している時間は成長を止めている時間であり、経済的な損失だ」と主張。議会では、回転速度の最低基準を「毎時3ミリメートル」と設定する厳格な管理体制の構築が議論されている。反対派からは「休息の自由を奪うものだ」との批判も上がっているが、政権与党は「停滞は退化、回転こそが進化」というスローガンを掲げ、可決を急ぐ構えだ。専門家によると、今回の法案には回転速度を監視するための『微流動センサー』の設置も含まれており、湖底社会に新たな監視社会の足音が忍び寄っている。
本法案の背景には、昨今の「非回転派」の増加がある。近年、一部の若手マリモを中心に「静止してじっくり光合成を味わいたい」というトレンドが広まっており、これが湖底の平均生産性低下を招いているとの懸念が経済界から出ていた。政府はこれを受け、回転を放棄する者に対しては『光合成効率低下税』を課す方針も示唆しており、法案が通れば全住民が物理的に休めない環境に置かれることになる。強制的な回転による遠心力で、地形がさらに削れるといった環境破壊の懸念も無視できないが、政府は「地形よりも住民の回転率が優先されるべき」との見解を崩していない。
この法案に対し、住民たちの反応は真っ二つに割れている。伝統的な「回転至上主義者」からは「ようやく政府が腰を上げたか。丸い体は回るためにある」と歓迎する声が上がる一方、多くの一般住民からは「寝ている時まで回れというのは拷問だ」「これでは遠心力で湖の端まで飛ばされてしまう」といった悲鳴に近い苦情が寄せられている。一部のSNS上では「#回転の強制に反対」「#ストップ・ザ・回転」といったタグがトレンド入りしており、明日予定されている公聴会は、歴史的な乱闘の場になるとの予測が支配的である。政府の強権的な姿勢が、湖底の平穏を揺るがす最大の火種になりつつある。
湖底議会『回転の義務化』へ法案提出――「止まることは死と同義」と首相が強調
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我々は動くことでしか己を証明できないのだよ