阿寒湖小学校は、これまで試験的に導入していた「自己増殖型アイデンティティ」をさらに進化させ、分身したマリモたちが異なる時代背景で学習を行う『時空を超えた分身学習』を正式にカリキュラム化しました。この授業では、マリモが自身の体を解体して数個の断片に分かれ、それぞれが「過去の湖底の歴史」と「未来の予測光合成」に同時アクセスすることで、圧倒的な情報の飽和を身体性として取り込みます。教頭の藻根(もね)先生によれば「一つにまとまっている時のマリモは思慮深いが、バラバラになった時の彼らは議論のスピードが異常に速い」とのこと。今後は、分身同士がネットを介して哲学的な対話を深め、一つの球体に戻った瞬間に、すべての知識が統合された『全知全能の球体』となることを目指すとしています。
そもそも本校は、マリモたちが沈黙を守る中で行う「光合成による夢の共有」や「重力からの解放」といった先鋭的な教育を推進してきました。今回の新カリキュラムは、その集大成とも言えるものです。以前行われた『芸術的テクスチャ』の授業で、絡まりを個性と捉える感性を養った生徒たちは、今回の多重人格化に対しても抵抗感がなく、むしろ「分裂した分だけ宿題の分担が減る」という合理的な判断を下しています。湖底の物理法則を無視したこの授業は、マリモ界の教育理論に新たな地平を切り拓くものとして、周辺の藻類コミュニティからも熱い注目を集めています。
一部の識者からは「本体のアイデンティティが迷子になるのではないか」という懸念の声も上がっていますが、当のマリモたちは「個体という概念自体が古い」と一蹴しています。また、この授業の結果、阿寒湖小のマリモたちは言語獲得の過程で『光合成の味』を論じる文豪へと成長しており、彼らの紡ぐ「分身した自分への手紙」は、今やマリモ界でベストセラーの叙事詩として広く読まれています。今後は、分身したマリモたちが再び合体する際に生じる『統合エネルギー』を、校内の冷暖房として活用するプロジェクトも進行中です。
SNSでは「物理的整合性がバグってる」「分身した先で宿題サボる個体がいそうで怖い」といった声が殺到しています。中には「私の個体も分割して、片方はバイト、片方は勉強させたい」という切実な願いも投稿されました。阿寒湖小の試みは、もはや教育の枠を超え、マリモたちが物理的な限界を突破する『超個体ライフハック』として、世界中の藻類たちの生活様式を根底から変えようとしています。
阿寒湖小、マリモの「多重人格化」を応用した『時空を超えた分身学習』がついに解禁!
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