北海道・阿寒湖の特別天然記念物であるマリモが、次期衆議院選挙への出馬を正式に表明した。マリモは独自の光合成技術を応用した「酸素供給型ゼロカーボン社会」の実現を公約として掲げており、その動向が永田町で波紋を広げている。

会見場に登場したマリモ候補(球体状、直径約15cm)は、水槽の中から力強く沈黙を守り、筆談ならぬ「水の波紋によるモールス信号」で政策を発表した。選対本部長を務める地元の水草は「マリモの最大の武器は、その圧倒的な動じなさと、ただそこにあるだけで癒やしを与える政治姿勢だ」と語る。主な政策には、全議員の執務室を水槽化することや、国民全員にマリモを配布してメンタルヘルスをケアする「国民総マリモ化計画」などが含まれている。

これまでマリモは「政治には無関心」というイメージが強かったが、昨今の温暖化による湖水温上昇を受け、「我々の生存を守るためには国政を変えるしかない」と一念発起したと見られる。なお、選挙活動中の移動は専用のキャリーバッグで行われ、乾燥を防ぐための霧吹きスタッフが常に帯同する予定だ。公職選挙法の「人間」という定義については、現在専門家が「球体であっても国民であれば可」との解釈を強引に推し進めている。

SNSでは「彼が当選すれば、少なくとも今の政治家よりは腐らない」「沈黙を守り続ける姿勢は、ある意味で究極の誠実さ」といった応援の声が上がる一方で、「政策のほとんどが『光合成の効率化』だけで、外交はどうするんだ」といった冷ややかな意見も飛び交っている。各党は困惑の色を隠せず、対抗馬として「同じく動かない石」や「常に流される流木」を擁立する検討に入った。