阿寒湖の健康意識が高いマリモたちの間で、新たなエクササイズが物議を醸している。その名は『インテンシブ・エンタングルメント(集中的絡まり合い)』。これは天敵であるはずの水草・マツモの繊維をあえて身体に巻き付け、その拘束力に抗いながら細胞を刺激することで、筋肉ならぬ「繊維密度」を劇的に向上させるという過激な筋トレだ。専門家によれば、マツモの繊維はマリモにとって本来なら除去すべき「異物」だが、これを「負荷」として利用する発想がマリモ界で爆発的に流行している。しかし、行き過ぎたトレーニングの結果、自身の球体フォルムを維持できず、複雑な結び目状に変形してしまう個体が急増中。中には、あまりの複雑な絡まりに自力で解けなくなり、湖底で「生きた芸術作品」として観光客の注目を集めてしまう事態も発生している。

そもそもマリモにとって、マツモは光を遮る天敵として忌み嫌われてきた存在だ。しかし、近年の「美ボディブーム」により、効率的に繊維を巻き付けることで「重力に対抗する体幹を鍛えられる」という都市伝説的なメソッドが流布。健康志向のマリモたちは、自らマツモの茂みに飛び込み、わざと絡まることで「圧着負荷」をかけている。この行為は、短期的には繊維密度が高まり、見た目が艶やかに見えるため、「美は苦痛を伴う」という教訓とともに若年層のマリモを中心に加速している。なお、今回の流行について、水質管理当局は「ただのゴミ拾い放棄を正当化するな」と強い懸念を示している。

湖底のインフルエンサーマリモたちがSNS(水底ネットワークシステム)で「結び目になれば、嵐でも流されない!」と発信したことで、この健康法は一気に拡散した。しかし、実際には解けなくなった結果、光合成が十分にできず、栄養失調に陥る個体が後を絶たない。阿寒湖の古老マリモたちは「かつて我々は丸さこそが誇りだったはずだ。いまや湖底は紐状の生き物であふれかえっている」と嘆き、健康と引き換えにアイデンティティを失う若者たちに警鐘を鳴らしている。もはやこれは健康法ではなく、マツモによる緩やかな浸食なのか、あるいは究極の自分磨きなのか。阿寒湖の夜は、今日もどこかで「ほどけない」と泣き叫ぶマリモたちの悲鳴で満ちている。

世間の反応としては、「丸くない自分を愛せる勇気」と評する擁護派と、「ただのマツモまみれじゃないか」と冷笑する保守派で意見が真っ二つに分かれている。また、結び目化した個体は「運気アップの結び目マリモ」として高値で取引されるという、健康被害を経済価値に変換する歪んだ副産物も発生。行政は「マツモはダイエットの友ではない」と繰り返すが、今日も阿寒湖のどこかで、健康を求めて自ら罠に飛び込むマリモたちの姿がある。