マリモ政府は15日、長年の課題であった「マリモの権利保護」を目的として、全マリモの擬人化を推し進める「マリモ人格付与法」を閣議決定した。これまでの「湖底でただ丸くなっているだけの存在」からの脱却を図るため、今後は各マリモに身長160センチ前後のスタイリッシュな二次元キャラクターとしての戸籍を付与する。会見に臨んだマリモ総理は、球体から突如として手足を生やして現れ、「これからは水中で光合成をするだけでなく、社会の一員として税金を納め、選挙権を行使する」と高らかに宣言。住民票として、公式イラストが描かれたアクリルスタンド型の身分証が各世帯に配布される予定だ。

この政策の背景には、近年の少子高齢化による労働力不足がある。マリモ政府は「動かないからこそ残業に耐えられる」「光合成で食費が浮く」という利点をアピールしており、即戦力としての期待が高まっている。しかし、専門家からは「擬人化した瞬間に湖から引き揚げて地上で活動させると、乾燥による崩壊のリスクがある」との懸念も示されている。これに対し政府は、保湿成分を配合した特注のスーツを支給することで解決を図る方針だ。なお、今回の擬人化に伴い、各地のマリモ専門店では「推しマリモ」の総選挙が開催されるなど、国民を巻き込んだ一大プロジェクトとして急速に浸透している。

世間の反応は真っ二つに分かれている。一部の熱狂的なマリモファンは「ついにうちの推しが立体的かつ人間的に!」と歓喜している一方、純粋な生物学的魅力を愛する層からは「丸いままが良いのに」という戸惑いの声も漏れている。さらに、SNSでは「これって就活の面接はどうなるの?」「水中選考とかあるのかな」といった現実的な疑問が飛び交っており、擬人化後のマリモがどのように社会に溶け込んでいくのか、国民の視線は湖ではなく、もっぱら次世代の『マリモ界のアイドル』たちに注がれているのが現状だ。