阿寒湖の静かな湖底で、マリモたちがこぞってダンベルを転がし、プロテインを自家醸造する「筋トレブーム」が止まらない。かつて光合成で静かに栄養を蓄えていた彼らの姿は影を潜め、今や湖底は筋肉の軋む音とプロテインの甘い香りが充満している。しかし、この「バルクアップ」狂騒曲に真っ向から異を唱える保守派のマリモたちが声を上げた。彼らは「湖底はジムではない。我々の本来の生業は、じっくりと時間をかけて球体としての美を極めることにある」と主張し、湖底の入り口で過激なトレーニング器具の撤去を求める座り込みを開始した。このままでは、マリモ本来の「ゆったりとした成長」が失われ、筋肉の鎧を纏った異形の群体が跋扈する悪夢が現実味を帯びている。
近年、マリモたちの間では「効率的にデカくなる」ことが一種のステータスとなっており、SNS上では自身の球体直径を競う「バルクアップ自慢」が過熱している。しかし、本来のマリモは数十年、数百年かけて成長するスローライフの体現者だ。強引な筋トレによる成長は、組織に歪みを生じさせ、一部では「パンプアップしすぎて割れた」という悲惨な事故も報告されている。今回の反旗は、行き過ぎた近代化への警鐘といえるだろう。
世間の反応は真っ二つだ。「筋肉は正義」「昨日の自分よりデカくなれ」とさらなる増量を支持する過激派がいる一方で、「丸いだけで十分愛おしい」「プロテインのせいで湖水が濁っている」と環境汚染を懸念する声も後を絶たない。阿寒湖の静寂を取り戻すため、伝統を守るマリモたちの抵抗は今後も激化しそうだ。伝統的なマリモ愛好家からは、「あの頃の、ただ丸くて青々としていた君たちが恋しい」との切実な嘆きも聞こえてくる。
コラムニスト:球体主義・石橋 転がる(転石愛好会代表)
湖底の筋トレブームに待った!「静寂こそマリモの矜持」と保守派が反旗
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現状維持は退化だぞ