阿寒湖の平和な湖底に、未曾有の「離脱ムーブメント」が巻き起こっている。長年、何千もの糸状体が集まり、一つの球体を形作ってきたマリモたちが、突如として「個の尊重」を掲げ、バラバラに解散を始めたのだ。先駆者のマリモは「集合体として生きる時代は終わった。これからは自分という細胞一つひとつがアイデンティティを持つべきだ」と声明を発表。湖底では、かつての丸い姿を捨て、緑色の絨毯のように平坦に広がる「個体解放の海」が形成されつつあり、観光客からは「ただの苔にしか見えない」と困惑の声が上がっている。
今回の騒動の発端は、湖底に落ちていた自己啓発書の影響と見られている。マリモたちは「一丸となって生きる」という従来の集団主義に限界を感じ、個の自由を求めて分裂を開始した。しかし、バラバラになったことで潮の流れに逆らえず、湖畔のあちこちに散り散りになる個体も続出しており、管理団体は「丸くあることの防御力を忘れないでほしい」と頭を抱えている。自由を求めて球体から解放された彼らは、現在、湖底で「ソロ活動」を謳歌しているという。
マリモが球体を形成するのは、湖底で波に揺られて転がり続け、光を均一に浴びるためという説が一般的である。しかし、今回の離脱劇は「均一な光など必要ない。自分だけの光を見つける」という思想が根底にある。専門家によれば、このままバラバラの状態が続けば、マリモとしての生物学的定義が崩壊する恐れもあるが、当のマリモたちは「私たちは今、ありのままの姿で呼吸している」と、細胞一つひとつが個別の意思を持っているかのように、ゆらゆらと揺れている。
このニュースを受け、SNS上では「マリモのくせに意識高すぎる」「解散ライブが見たい」といった声が殺到している。一方で、伝統的な球体を守り続けたい保守派のマリモたちとの間で「湖底内分断」も深刻化しており、今週末には両派による「球体維持か、全方位自由か」を巡る座談会が開かれる予定だ。自由を手に入れたマリモたちの未来は、一体どこへ転がっていくのか。湖底の独立記念日は、まだ始まったばかりである。
阿寒湖のマリモ、ついに『脱・集合体』を宣言 個の独立を求めて一斉に細胞分裂へ
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掃除する身にもなってくれ
もう丸め直す気力もない