阿寒湖の自然界に激震が走っている。空中散歩を会得し、政治家として湖底を牛耳ってきたマリモたちが、今度はなんと「空中物流サービス」を開始したのだ。かつてサウナで発光し環境問題で物議を醸した彼らが、今度は雲の上から魚たちの隠れ家へ直接餌を届けるという前代未聞のデリバリー事業を立ち上げた。代表を務める老練なマリモは、「湖底の閉塞感を打破するのは流通革命だ」と演説し、光合成で得たエネルギーを推進力に変えて、湖面から高速で飛翔する姿が観測されている。

この動きの背景には、昨今の「湖底自己啓発セミナー」ブームがある。成功哲学を学んだマリモたちが、労働意欲を刺激された結果、単なる光合成からビジネスへの転身を図った形だ。専門家は「マリモの代謝系が資本主義を学習してしまった可能性がある」と警鐘を鳴らす。かつては湖の底で静かに眠る存在だった彼らが、今や阿寒湖の物流インフラを支配しようとしている事態に対し、水産庁も「マリモの労働環境に関するガイドライン」の策定を急ぐ事態に発展した。

空を舞う緑の球体を目撃した地元住民からは、「通勤途中にマリモに追い越された」「誤配された藻屑が家の庭に落ちていた」といった混乱の声が絶えない。一方、魚たちの間では「湖底まで買い物に行かなくて済むようになった」と、サービス自体は好評のようだ。自然保護団体は「これはマリモによる過剰な自己実現の成れの果てだ」と批判を強めているが、空を見上げれば今日も元気に配送業務をこなすマリモたちの姿がある。