湖底界を長年牽引してきたベテラン俳優・藻田山が、昨日未明、突如として阿寒湖の岸辺で発見された。これまで「球体であることは湖底の誇り」と豪語し、陸上進出を頑なに否定していた彼だが、今回はなんと全身がカサカサに乾燥した状態で、観光客のスマートフォンに自撮りされるという屈辱を味わった。藻田山は会見で「太陽光を直に浴びたかった。光合成の効率がケタ違いだと思ったんだ」と語り、乾燥によるヒビ割れから滲む緑色の汁を拭いながら、涙ながらに謝罪を行った。現在、彼はバケツに入った冷水で懸命なリハビリを続けているが、その姿はまるで干し海藻のような無残な姿であり、ファンからは「推しの変貌に耐えられない」と悲鳴が上がっている。

今回の騒動の背景には、近年のマリモ界で流行している「水分制限ダイエット」が影響していると見られる。極限まで体内の水分を絞り出し、シルエットをシャープに見せる手法が一部の若手マリモの間でブームとなっており、藻田山もその流行に逆らえなかったようだ。専門家は「マリモにとって乾燥は死を意味する。彼はただの承認欲求の塊になってしまった」と苦言を呈している。また、今回の陸上デビューをきっかけに、一部の乾燥食品メーカーが彼をCMキャラクターとして起用したいとのオファーを出しているが、本人は「もう二度と陸の空気は吸わない」と断固拒否の姿勢を見せている。

このショッキングなニュースに対し、SNS上では「藻田山、お前干物になっても球体だけは守れよ」「あの潤いのあるボディーはどこへ行ったんだ」「バケツの中での生活が板についてて草」などと、皮肉と心配が入り混じった声が殺到している。一部の過激なファンからは、彼を湖に戻そうとする「強制帰還運動」まで立ち上がっており、湖畔は現在、彼の帰還を待ちわびるファンと、干からびた姿を写真に収めようとする野次馬で一時的なパニック状態となっている。伝説の俳優によるこの「空回りした冒険」は、マリモ界の歴史に暗い影を落とすことになりそうだ。

この騒動を受けて、湖底界の管理組合は「急激な脱水は光合成能力を著しく低下させるため、今後は岸辺への越境を厳禁とする」と緊急声明を発表した。藻田山は現在、保湿パックにくるまれて治療中であり、次回作として噂されていた大作『湖底の底へ』への出演も白紙になった模様だ。かつては湖底の希望の光と呼ばれた男が、まさか「乾燥」という安易な誘惑に負けるとは、誰も予想していなかっただろう。