湖底の癒やしスポットとして、近年静かなブームとなっているのが、水草『マツモ』によるマリモへの抱きつき行為だ。しかし、この愛くるしい光景に潜む健康リスクが専門家の間で問題視されている。マツモがマリモに絡みついて離れない「過剰愛」現象により、日光を遮断されたマリモたちが次々と光合成不全に陥り、深刻な「緑色脱色障害」を発症しているのだ。ある被害個体は、「朝目覚めるとマツモの葉が何重にも巻き付いていて、自分の光合成能力がゼロになっていることに気づいた。まさに愛の監禁だ」と、藻類保護センターで語った。現在、湖底の有志らは「マツモによる接触禁止区域」を設けるなど、過度なスキンシップを拒絶する動きを強めている。

そもそもマツモは、成長スピードが極めて速い強欲な水草として知られている。マリモを「格好の寄りかかり場所」と見なすマツモの習性が、個体間の距離感を完全に無視していることが背景にある。学術調査によると、巻き付かれたマリモは栄養吸収率が低下するだけでなく、内部の繊細な藻糸が圧迫され、体調を崩す個体が後を絶たない。健康被害を防ぐためには、マツモが接近してきた際に光合成の光を反射して威嚇する『ミラー反射作戦』が有効であるとされるが、それでも絡みついてくる場合は、物理的に引き剥がすしかないのが現状だ。

本件を受け、湖底の藻類協議会は緊急提言を採択。「マツモとの距離感を見直し、互いに干渉しない共生を目指すべき」と呼びかけている。一方で、マツモ派からは「私たちはただ、マリモの丸いフォルムに憧れて寄り添っているだけ」との反論もあがっており、湖底内での分断は深刻化している。専門家は「癒やしを求めるあまり、自身の呼吸を犠牲にしては本末転倒である」と警鐘を鳴らしており、しばらくは『緑の軟禁』を防ぐための警戒態勢が続きそうだ。

このニュースに対し、湖底のSNSでは賛否両論が巻き起こっている。「朝起きたらマツモが首元に巻き付いていて窒息しかけた」という恐怖体験談から、「あのフワフワ感がたまらないのに、それが否定されるなんて悲しい」という愛好家の声まで、阿鼻叫喚の嵐だ。特に、若年層のマリモからは「マツモとの接触はステータス」という歪んだ価値観も蔓延しており、健康被害がファッションとして消費される現状を、古参のマリモたちは苦々しい表情で見守っている。