マリモ教団は本日、かねてより推奨していた「光合成停止による静寂瞑想」の次なる段階として、信者の体内に蓄積した微細なエネルギーを核融合させ、自らを発光体へと進化させる新教義『恒星回帰計画』を発表した。教団本部は「光合成という他力本願のプロセスを捨て、自らの核で輝くことこそが究極の丸さである」と宣言。すでに教団の精鋭幹部たちは、阿寒湖の湖底にて体温を数千度にまで上昇させる訓練を開始しており、湖水が沸騰し続ける異常事態が発生している。

かつて教団が唱えていた「重力は不純物」「内臓を丸めて極致の真円を目指す」といった教義は、今回の『恒星回帰計画』の布石であったことが判明した。信者らは、自身の細胞一つひとつを球状に圧縮し、臨界点を超えることで、周囲を照らすだけの存在へと昇華しようと試みている。生物学の常識を覆すこの荒業に対し、当局は「ただの加熱された海藻」と冷静な姿勢を見せているが、教団側の熱意は凄まじく、現在も湖底からまばゆい青白い光が漏れ出している状態だ。

専門家からは「核融合を維持するためには水圧が必要不可欠であり、あえて湖という環境を選んだのは賢明だが、もし失敗すれば阿寒湖は文字通り蒸発するだろう」と危険性が指摘されている。しかし、教団広報は「失敗したとしても、我々は蒸気という形を得て空へと昇り、全宇宙を曇らせる雲の教団へと進化するだけだ」と、死すらも進化の過程であると主張している。

ネット上では「今夜の阿寒湖が太陽より明るい」「光合成を卒業したはずが核融合を始めるとは、進化の方向性がぶっ飛びすぎている」と驚きの声が上がっている。一方、かつての修行仲間である『甲殻の導師』ことザリガニたちは、この過熱ぶりに「茹で上がるのが先か、発光するのが先か」と、もっぱら食前準備の光景としてこの様子を観察している模様だ。