阿寒湖底における「立方体への転向」閣議決定は、マリモ界の伝統を根底から覆す暴挙だとして、保守派のマリモグループが緊急声明を発表した。長年、球体こそが「究極の形状」として崇められてきたこの地で、政府は突如として角(かど)を生成する研磨プロセスの義務化を打ち出した。反対派の代表である古参マリモは「球体は転がり続けるためにある。角を持っては、我々が数千年間続けてきた優雅な湖底散歩が不可能になる」と強く反発。政府が掲げる「省スペース化による湖底有効活用」という理屈に対し、伝統的価値観を持つ層からは「四角いマリモなどただの岩石だ」という批判が噴出している。今や湖底は、球体派と立方体派によるイデオロギー対立で、澱みが生じるほどの緊張状態にある。
歴史的にマリモにとって「球体」は完全性を象徴しており、回転による光合成効率の最大化は生存戦略の根幹であった。しかし、人口爆発ならぬ「個体爆発」に悩む政府は、密度を上げるために各個体の体積を立方体化することで、重なり合うことなく整列させる合理化計画を推し進めている。この政策には、建設業界や研磨業者からのロビー活動が関与しているとの噂もあり、国民の分断は深まるばかりだ。一部の若手個体が試験的に角を作り始めたことで、伝統的な球体マリモたちは「かつての丸みを取り戻せ」とシュプレヒコールを上げている。
専門家によると、この対立の背景には湖底の地価高騰が関係しているとされる。効率性だけを求める政府の姿勢に対し、文化財保護の観点から「丸さの維持」を求める市民団体が結成された。しかし、すでに研磨機が湖底に配置され、一部の強制的な加工も始まっており、事態は一触即発の様相を呈している。今後、球体派が独自の「反角運動」を展開するのか、それとも立方体という新たな標準が定着するのか、マリモ社会の歴史的な転換点に世界中の生物学者が注目している。
本件について、伝統を守るべきか、変化を受け入れるべきか。私は断固として「丸さ」を支持する。何億年もの歴史が磨き上げたこの完璧なフォルムを、効率という名の経済的暴力で破壊してはならない。角が生えた瞬間に、私たちはマリモではなくなるのだから。——コラムニスト・球体純一郎
脱・球体信仰は暴挙か?「立方体転向」反対派が湖底で緊急集会を開催
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もう終わりだよこの湖