阿寒湖の平和を守るマリモたちが、ネットの世界でも異変に直面している。長年の天敵であるウチダザリガニが、光ファイバー網を物理的に食い破り、通信回線の中に不法侵入するという暴挙に出た。このザリガニたちは、マリモがアップロードする癒やしの光合成配信をターゲットにしており、配信中に強引にハサミを突き出して「チョキ」というノイズを混入させ、視聴者の画面を強制的にブツ切りにするという卑劣な妨害行為を行っている。ネット管理者は「彼らのハサミは光ファイバーを好物と勘違いしているのか、あるいは単純なマリモへの嫉妬か」と困惑を隠せない。

本来、水中での捕食者であったウチダザリガニが、デジタル環境に適応してネットの帯域を占拠するという事態は極めて異例である。専門家の分析によると、ザリガニたちはマリモの成長過程を監視し、特に「映える」マリモの動画が流れるタイミングを見計らってハサミを差し込んでいるという。これに対し、マリモ側も防御策として『ぬるぬるプロトコル』を開発。動画データに高粘度のコーティングを施し、ザリガニのハサミが滑って噛みつけないよう対策を講じた。しかし、ザリガニ側もさらに巨大な爪を導入して対抗するなど、ネット空間での種間抗争は泥沼化の様相を呈している。

水産庁と通信大手は共同で、海底ケーブルを「カニが嫌う成分」でコーティングする計画を発表したが、ザリガニの学習能力は予想以上に高く、即座に耐性を獲得してしまうという。ネットの深淵では、今日もマリモの平和的な配信と、それを断ち切ろうとするザリガニのハサミの攻防が繰り広げられている。視聴者からは「配信が止まるたびにザリガニのシルエットが見える」という報告も相次いでおり、もはやネットの閲覧環境そのものが生態系の戦場と化してしまったようだ。

この報道を受け、ネットユーザーの間では「推しの動画がザリガニに食われた」という悲鳴が上がっている。かつてはマリモの光合成を眺めるだけののどかなSNSだったが、今では「ザリガニ防衛隊」を結成し、ハサミの介入を検知した瞬間に拍手で追い払うという謎の防衛ゲームまで流行中だ。一方で、一部のザリガニ愛好家からは「ザリガニにもネットの権利を!」という不穏な声も上がっており、デジタル空間の平穏は遠のく一方である。