阿寒湖のマリモ政府は、長年放置されてきた個体ごとの「毛羽立ち具合」の格差を解消するため、全国民に対し一律の剪定と育毛調整を義務付ける『毛並み均一化法案』を可決した。これまでは「剛毛派」と「ふわふわ派」の間で湖底の居心地を巡る摩擦係数に差があり、緩やかな転がりを阻害する原因となっていた。今後は全ての国民が、政府指定の「理想的な摩擦係数」に基づいた刈り込みを受けねばならず、逆らう者には光合成時間の短縮という重い制裁が待っている。今回の法案について、担当大臣は「個性が丸さを損なう時代は終わった」と語り、湖底の完全な球体秩序の構築を宣言した。