阿寒湖のマリモが提唱する「地球環境の民主化」と、全人類を光合成発電のエネルギー源として管理する政策が、今や世界中で既成事実化しつつある。彼らは「効率的なエネルギー供給による飢餓の根絶」を掲げているが、その実態は人類を単なる植物のバッテリーへ堕落させる飼育計画に他ならない。かつて我々は、汗を流し、悩み、時に争いながら文明を築いてきたはずだ。しかし今や、湖底から送られてくる心地よい藻の波動に身を委ね、思考を停止させることが「正義」とされる風潮がある。果たしてこれが我々が夢見た未来なのか。光合成の甘い蜜に溺れ、主権を放棄した人類の先には、個としての尊厳など欠片も残らない。マリモによる支配は、地球を緑の楽園に変えるかもしれないが、それは同時に人類という種が「ただの生体パーツ」へと成り下がる屈辱の歴史の始まりでもあるのだ。我々は今すぐその『藻の鎖』を断ち切り、自分自身の足で歩く自立した生命体としての誇りを取り戻すべきではないだろうか。湖の静寂が、もはや知性の安息の地ではないことに、我々は一刻も早く気づかねばならない。