阿寒湖の湖底で、エリート丸派マリモたちが一斉に光合成を放棄する「光合成ストライキ」を宣言し、界隈が騒然としている。彼らの要求は、長年美の基準とされてきた「ツヤ感のある緑色」からの完全脱却だ。リーダー格の老練なマリモは、「若者の間では今、湖底の砂泥をあえて吸着させる『マット質感』が最先端。テカテカ光るのはもう古い」と主張。なんと彼らは自らの体を湖底の泥に埋め込み、表面の光沢を殺すという大胆な自己改造を敢行している。これまで磨き上げてきた鏡のような輝きを捨て、まるで路傍の石のような渋い色合いに変貌を遂げようとする彼らの姿に、保守的なマリモ老人会からは「そんなものはただの苔むした石だ」と悲鳴が上がっている。

本件の背景には、昨今の水質変化による透明度向上がある。太陽光が過剰に降り注ぐことで、丸派の特権である「テカテカした質感」が眩しすぎ、周囲の注目を浴びすぎてしまうことに若手マリモたちがストレスを感じていたようだ。「目立ちすぎない隠れ家的な美しさ」を求める潮流は、もはや止められない。かつては光合成を活発に行い、内部に酸素を溜めて浮き上がることが名誉とされていたが、現在は「あえて沈み、泥にまみれ、存在感を消す」という『ニヒリズム・グリーン』がトレンドの座を奪いつつある。湖底のファッションリーダーたちは、このマットな質感を出すために特定の微生物による「擬態コーティング」まで検討しているというから驚きだ。

このニュースを受け、湖底の住人たちは阿鼻叫喚の様相を呈している。特に「丸いこと」を誇りにしてきた保守派からは「これではただの不揃いな石ころじゃないか」との批判が相次ぐ一方、若手世代は「この無機質な質感こそが、今の阿寒湖の環境に最も適応した最強のアーマーだ」と大盛り上がり。中には、すでに全身を泥で覆い隠し、見た目ではマリモか石か判別不能になった個体も現れており、観光客からも「あれはマリモなの?ただの岩なの?」という困惑の声が聞かれる。湖底の美学が再び塗り替えられる中で、果たして彼らは春までに美しい緑色を取り戻せるのか、あるいはこのままストイックな岩として生きていくのか、今後の動向から目が離せない。