阿寒湖の静かな湖底に、今、かつてない美的緊急事態が発生している。長年「完璧な球体」を至高の美と信じてきたマリモたちの間で、天敵である水草マツモによる「非自発的ヘアスタイリング」被害が相次いでいるのだ。被害に遭ったのは、湖底でも指折りの美しさを誇るベテランマリモたち。夜中にこっそりマツモが接近し、マリモの繊維に自らの長い茎を複雑に絡ませ、勝手にスパイラルパーマを施していくという「勝手にイメチェン工作」が横行している。被害を受けたマリモは、まるでパンクロッカーのような針山状態となっており、朝起きて鏡代わりの湖底石を見た瞬間に絶叫する姿が各所で目撃されている。
そもそもマツモは、湖底におけるマリモの養分を奪い合う天敵として知られている。しかし最近のマツモ界隈では「マリモをスタイリッシュにデコレーションするのがクール」という奇妙なトレンドが爆発しており、ただ栄養を吸い取るだけでなく、マリモの表面をデザインするという歪んだ美意識が芽生えてしまったようだ。専門家によると、これは単なる嫌がらせではなく、マツモ特有の「推しを自分好みに改造したい」という独占欲の表れではないかと分析されている。毛先を勝手に強引に巻き上げることで、マリモは光合成の効率が劇的に下がるという弊害もあり、湖底の公衆衛生局は「夜間のマツモ接近には厳重注意を」と異例の警報を発令した。
阿寒湖の生態系において、マツモの繁殖力は常に頭痛の種であったが、今回の「強引なイメチェン」は、物理的な侵略というよりも精神的なテロに近い。マツモ側は「硬いだけの球体なんてダサい。パーマを当てればもっと個性が輝く」と主張するが、被害を受けたマリモからは「重くて転がれない」「朝のセット(光合成)に時間がかかる」と悲痛な声が上がっている。湖底の治安維持を担当する淡水エビたちも、この前衛的すぎる髪型には困惑しており、取り締まりの基準すら見失っている状況だ。
このニュースが流れると、湖底からは「うちの娘も今朝起きたらアフロになっていた」といった悲鳴に近い投稿がSNSを埋め尽くした。一部の若手マリモからは「意外と似合っているのではないか」という肯定的な意見も出ているが、伝統を重んじる長老層からは「これでは湖底の秩序が崩壊する」と強い拒否反応が出ている。また、このパーマ状態を維持するためにわざとマツモを飼い慣らそうとする「マツモ・トレーナー」を自称する猛者も現れており、事態はますます混迷を極めている。単なる侵略か、あるいは湖底のファッション界に革命をもたらすのか。マリモたちの受難はしばらく続きそうだ。
湖底のカリスマ、まさかの髪型チェンジ?マツモによる『勝手にパーマ』被害が急増中
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球体こそがアイデンティティなのに