阿寒湖の深層部にて、長年マリモたちの憩いの場となっていた「藻の絨毯」が、突如として根こそぎ剥がされる被害が多発している。犯人は侵略的外来種として知られるウチダザリガニだ。これまでハサミでつつく程度の嫌がらせだった彼らの行動が、今月に入り『甲殻類式・強制断捨離』と称する組織的な重機運用の域に達した。彼らは巨大なハサミをショベルカーのように駆使し、マリモが丁寧に積み上げた「寝床」を片っ端から更地にしているという。被害に遭ったマリモたちは、自宅を失い、冷たい湖底を浮遊する「ホームレス状態」を余儀なくされており、界隈は未曾有の住宅難に揺れている。

この暴挙の背後には、ウチダザリガニ界隈で流行している「ミニマリスト建築」の思想がある。彼らにとってマリモの寝床は「散らかったゴミ」と映るらしく、徹底した片付けを行うことで「洗練された砂底の美学」を追求しているようだ。マリモ側はこれに対抗すべく、粘着性の高い糸状藻を体表に絡ませ、触れられた瞬間にザリガニのハサミを固定する「瞬間接着トラップ」を開発。湖底には、ハサミを固められたまま困惑するザリガニと、静かに家を再建するマリモによる、静寂かつ熾烈な陣取り合戦が繰り広げられている。

阿寒湖の生態系において、マリモと外来甲殻類は本来であれば一定の距離を保つべき存在だが、近年はザリガニの個体数増加に伴い、居住区の侵食が社会問題化している。専門家によると、今回の破壊活動は単なる縄張り争いを超えた「生活様式の押し付け」に近いものであり、マリモ側の防御力向上もまた、進化論的に見て予期せぬ加速を見せていると指摘する。両者の争いが激化することで、湖底環境のバランスが再構築されるのか、それとも完全なる無法地帯と化すのか、今後の動向が注目されている。

SNSでは被害を報告するマリモたちの絶望的な書き込みが溢れ、「#湖底の断捨離反対」「#我が家を返せ」といったハッシュタグがトレンド入りを果たした。一方で、一部の若手マリモからは「ザリガニに掃除してもらったおかげで、今のところ見晴らしが最高」という空気を読まない肯定派の意見も噴出。この意見に対しては、ベテランマリモから「それはフラグだ」「明日にはお前の体も削られるぞ」といった警告が相次ぎ、ネット上でも意見の二極化が激化している状況だ。