阿寒湖の静かな湖底に、未曾有の「過保護」パンデミックが発生している。長年、マリモたちの天敵として恐れられてきた水草のマツモが、今度は栄養分を分け与えるという名目で、マリモたちを強引に包み込む『全自動・緑の毛布作戦』を開始したのだ。この作戦により、身動きが取れなくなったマリモが湖底で大渋滞を起こし、日照不足による「色素沈着不全」が深刻な問題となっている。被害を受けた大型マリモの長老は、「愛は重いどころの話ではない。光合成を妨げられるのは生命線への攻撃だ」と、光合成ができない憤りを泡にして吐き出した。マツモ側は「冬の寒さを凌がせるための善意だ」と主張しているが、この強引な防寒対策により、多くのマリモが丸い形状を保てず、歪なジャガイモ状に変形させられる二次被害も報告されている。
そもそもマツモは、水中の浮遊物を取り込む性質が強い植物であるが、ここ最近はマリモの持つ「天然の整列美」に異常な執着を見せている。彼らは周囲を取り囲むだけでなく、根に近い部分でマリモを「固定」してしまうため、本来マリモが湖流に乗って回転することで得られる『自己研磨』のプロセスが完全に停止してしまった。湖底環境保護局は、早急に特殊な掃除機を用いたマツモの引き剥がし作業を計画しているが、マツモがマリモの突起にしがみつく力が予想以上に強く、強制解除にはかなりの時間を要する見込みだ。専門家は「このまま放置すれば、湖底はもはやマリモのダンスホールではなく、ただの緑色の巨大な苔玉の集積場になる」と警鐘を鳴らしている。
この報道を受け、SNS上では「愛の押し売り」「マツモの解像度が低い」「マリモのプライバシーを侵害するな」といった怒りの声が爆発した。一方で、「マツモの毛布、一度でいいからくるまってみたい」という不謹慎な若手藻類層からの反応もあり、賛否が分かれている。湖底会議では、マツモとの共存の可能性を探るべく、両者による対話集会が予定されているが、マツモ側が対話中も相手を包み込もうとする習性が捨てきれず、交渉は難航しそうである。美しき球体たちが奪い取られた呼吸を取り戻す日は、果たしていつになるのだろうか。
今回の騒動は、単なる植物の生存戦略を超えた「美意識の衝突」とも捉えられている。マツモがマリモの表面の繊維をいじくり回して新たな模様を作ろうとするケースもあり、これはもはや自然現象を超えた「デザイナーによる強制リフォーム」に近い。湖底の平和を守るため、マリモたちは現在、回転速度を限界まで上げて『マツモ・クリーナー作戦』を遂行中だ。周囲に絡みついたマツモを、強烈な遠心力で振り払うというこの策は、果たしてマツモの重厚な抱擁を振りほどくことができるのか。湖底の静かなる戦いは、今、最高潮を迎えている。
マツモの『過保護な抱擁』が限界突破!全自動・緑の毛布がマリモを窒息させる恐怖の連鎖
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一刻も早い救出が必要