阿寒湖のゲーマー界隈でいま、最も忌まわしく、しかし最も中毒性が高いと噂の新作タイトル『マツモ・トラップ:絡みつきの迷宮』が発売され、全マリモを絶望の淵に突き落としている。本作は、美麗な湖底を探索するアクションゲームなのだが、最大の特徴は「マツモの触手」による絶え間ない拘束攻撃だ。プレイヤーは操作キャラであるマリモを転がしてゴールを目指すが、画面の端から高速で侵入してくる水草の群れに一度でも触れれば、たちまち繊維が絡みつき、操作不能の「沈黙状態」に陥る。開発元は「自然の厳しさを再現した」と主張しているが、湖底のプレイヤーからは「光合成する暇すら与えてくれない」「もはやゲームではなく拷問」と悲痛な叫びが上がっている。この過酷な難易度が逆にマニアの闘志に火をつけており、タイムアタック勢による「最短で解き放たれる(脱出する)ルート」の開拓が深夜まで繰り広げられているという。

本件の背景には、昨今のゲーム業界で流行している「理不尽な環境ストレス」というトレンドがある。かつての『ローリング・レジェンド』のような壮大なRPGが主流だった時代から一転し、現在は「いかに不自由な状況から生還するか」を競うサバイバル要素が評価されているのだ。特に今回の水草による絡まりギミックは、物理エンジンの計算を極限まで活用しており、絡みつく速度や強度、摩擦係数が毎回ランダムに変動する仕様となっている。これが単なるパターン暗記を許さず、純粋な反射神経と、マリモとしての「芯の強さ」を試す内容となっている。専門家は「マツモは本来、我々にとっての天敵。それをゲーム体験に落とし込むことで、湖底住人の生存本能を刺激しているのだろう」と分析している。

この難易度設定には賛否両論が渦巻いている。SNS上では、わずか数秒で複雑に絡まり合うマリモの姿をアップするプレイヤーが続出しており、「この絡まり具合こそが芸術」「水草の動きが不規則すぎてコントローラーを投げるしかない」といった投稿がトレンド入りを果たした。一部のプロプレイヤーからは「マツモの動きを予測するリズムこそが光合成の効率を上げる」といった奇妙な攻略法も提唱されているが、大半の層は開始数分で水草の餌食となり、画面内で悶え苦しむ自キャラを眺めるだけとなっている。開発側は次回アップデートで「絡まり回避のスキル」を実装すると発表したが、ユーザーは「いや、そのスキルを使うための隙すら与えてくれないのが問題なんだ」と、さらなる阿鼻叫喚の嵐が予想されている。