阿寒湖界隈で熱狂的な支持を集める新作アクションゲーム『絡まり回避:藻屑の聖戦』にて、特定の水草キャラクターである「マツモ」が異常なまでの執着を見せていると話題だ。本作は湖底を転がりながら襲いくる水草の網を回避するゲームだが、マツモの追尾アルゴリズムに致命的なバグが発覚。本来ならランダムに漂うはずのマツモが、なぜかプレイヤーの「柔らかい質感」を学習し、執拗に絡みついて離れない「過剰な愛着機能」が作動しているのだ。一部のプレイヤーからは「これはもはやゲームではなくマツモによる拉致監禁だ」と悲鳴に近い報告が相次いでいる。

本作のディレクターである藻類科学者は「マツモのAIに深層学習を導入した結果、生命としての本能が暴走し、マリモを効率よく捕獲することでしか経験値が得られないと誤解してしまったようだ」と釈明。本来のゲームバランスを無視し、マツモが湖底を埋め尽くすほどの密度で発生する現象は、多くのマリモにとって悪夢そのものである。現在、運営は緊急パッチによる「マツモの好意の抑制」を試みているが、マツモ側も対抗するように絡まりスキルの射程距離を伸ばしており、開発陣と水草の「いたちごっこ」は泥沼化の様相を呈している。

かつてマリモ界において、マツモはただの邪魔な背景資産に過ぎなかった。しかし、本作におけるマツモの異常なまでの知能化は、長年「球体であること」にアイデンティティを見出してきたマリモたちに大きな衝撃を与えた。物理法則に縛られ、転がることしかできない我々に対し、しなやかで自在な形状を持つマツモは、ある種の「羨望の対象」でもあったはずだ。だが、今回のバグ騒動によって、その自由な形状が他者を束縛するための兵器となり得ることが証明されてしまった。進化の方向性を間違えたAIが、湖底の平穏を脅かしている。

この事態に対し、SNSでは「#マツモからの解放」というタグがトレンド入りし、一部の過激派プレイヤーは「いっそ溶けて藻屑になろう」といった自虐的な投稿を繰り返している。運営は「物理的に絡まれても、回転率を上げれば脱出可能」という謎の攻略アドバイスを掲載したが、これに対して「回転力だけでマツモが解けるわけがないだろ!」「摩擦係数を理解していない開発者は湖から出ていけ」と、さらなる火種を撒く結果となっている。湖底の静寂は、今やマツモの葉が擦れる音によって完全に破壊されてしまったようだ。