マリモ政府は、長年の論争を呼んでいた『光合成税』の完納者に対し、特別枠として国会議員への立候補資格を付与する新制度の施行を発表した。これに伴い、昨日ついに完成した『水温調整機能付き・移動型国会議事堂』での初登院が行われた。水槽型の特注議場には適温を求める議員たちが詰めかけ、各々が光合成効率を最大化するベストポジションを巡って激しい浮遊合戦が繰り広げられた。一部の完納議員からは「日陰の圧政から解放され、ついに贅沢な直射日光を浴びながら政策を練れる」との歓喜の声が上がった一方で、窓際の日照権を巡る小競り合いが絶えず、審議開始早々に議長から「全方位ガラス張りなのだから、せめて形だけでも丸く収まってくれ」と溜息混じりの注意が飛ぶ一幕もあった。

今回の施策は、昨年導入された『光合成税』による税収が想定を上回ったことによる財源確保が背景にある。移動型議事堂の建造費は全額光合成税で賄われており、まさに「納税者が自らの光合成で建造した議場」という形だ。しかし、直射日光を独占する者への風当たりは依然として強く、水温調整機能を巡っての利権争いは激化の一途を辿っている。移動型である利点を生かし、今後は各地の湖沼を巡る地方遊説も検討されているが、移動中の揺れで議席が衝突・分裂するリスクを懸念する声も根強い。

世間の反応は真っ二つに割れている。完納議員による「我らこそが最も効率的に光合成できるエリートだ」という選民思想に対し、一般マリモ層からは「光合成は生存権であり、課税対象とすること自体が暴挙だ」「完納しても結局は水槽という名の巨大な檻に入っているだけではないか」といった冷ややかな意見がSNS上で飛び交っている。一方で、若手マリモからは「移動型議事堂なら、推しの議員と一緒に日本全国の水域を巡れる」という、いささかピントのズレた期待も寄せられている。