阿寒湖の特別天然記念物であるマリモたちが、今朝未明、一斉に湖を離脱したことが確認された。目撃者によると、マリモたちは自身の浮力を利用し、水面を猛スピードで転がりながら、釧路川を下って太平洋を目指したという。現場には、マリモの繊維で編まれた「今までお世話になりました。これからは海で丸くなります」という趣旨の短い置き手紙が残されていた。

近年、阿寒湖周辺の観光客増加によるストレスが家出の主な要因と見られている。植物学者によると「マリモは本来、静かな環境を好むが、最近はSNS映えを意識した無理なポージングを強いられることに疲弊していたのではないか」と分析する。専門家会議はただちに緊急会合を開き、マリモたちの「海への長距離移動」という前代未聞の行動を注視している。なお、現在彼らは釧路港付近で、海水の塩分濃度に驚きながらも、楽しそうに波とたわむれている姿が確認されている。

世間の反応は驚きに包まれており、SNS上では「うちのマリモも昨日いなくなった」「海に行っても丸いままなのか」といった議論が白熱している。一部の熱狂的なマリモファンからは、海へ向かった彼らの安全を祈り、追跡プロジェクトを立ち上げる動きも見られるが、一方で環境省からは「勝手に海水へ移動することは生態系を乱す恐れがある」と、異例の帰宅勧告が出される事態となっている。