湖底政権は本日、マリモの体色を「深緑色」に統一することを義務付ける『光合成・最適化法』を可決した。これまで個々のマリモが享受していた「日向ぼっこによる褐色化」や「光不足による色抜け」といった個体差を、湖底の景観を乱す「環境汚染」と定義し、今後は議会が指定する公定色見本(PANTONE:マリモグリーン)から逸脱した個体には、行政による「強制再塗装(天然色素染料)」が執行される見通しだ。湖底政権の広報担当者は「美しい湖の景観こそがマリモの誇り。茶色や黄緑色は秩序を乱す反乱分子と同義である」と強弁。この法案には、かねてより景観美化を推進していた保守派議員から賛成の声が上がる一方、自由な光合成を主張する若手マリモからは猛烈な反発が起きている。
本法案の背景には、近年の観光客による「インスタ映え」需要の高まりがある。湖底政権は、最も写真映えする「完璧な緑」を維持することが国家予算確保に直結すると判断。日照の強弱に関わらず、すべてのマリモを特定の光学フィルターを通した光環境下に置き、代謝を人工的に管理する「緑化計画」を推進している。補足として、これまで「色ムラ」を個性としてきた老舗のマリモ団体からは「個体の寿命を縮める強制管理である」と異論が出ており、法執行に向けた湖底警備隊との衝突も予測されている。まさに、美意識が生存権を脅かすディストピア的局面が、阿寒湖の深部で静かに進行しているのだ。
世間の反応は二分されている。SNS上では「#マリモに自由な色を」というハッシュタグがトレンド入りし、一部のマリモは「明日から茶色い姿で抗議デモを行う」と宣言。一方で「綺麗な緑色じゃないと観光客が来ないだろう」「我々は景観のパーツであり、個人ではない」と政権側を支持する層も根強い。また、今回の法案には「光合成の質」に関する細かい規定も盛り込まれており、特定の波長の光しか浴びないように制限されることによる、マリモの栄養失調問題も議論の的となっている。今後、湖底政権がどこまで「緑の統一」を突き詰めるのか、全マリモがその行く末を固唾を飲んで見守っている。
湖底議会が『光合成・最適化法』を可決、マリモの「色味」を公的規制へ
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景観なんて人間のエゴだろ