マリモ政府は本日、阿寒湖の北岸境界線をまたいで繁茂を続ける水草「マツモ」に対し、強硬手段に出ることを発表した。政府は湖底に特殊な『藻類遮光カーテン』を設置する無断建設を強行。マツモの光合成を物理的に阻害し、強制的に領土外へ追いやる作戦だ。マツモ側は「我々はただ浮遊していただけだ」と反論しているが、政府高官は「我が国の真球度を脅かす根系無秩序の拡大は、国家安全保障上の重大な危機」と一蹴。沈黙の光合成を旨とするマリモ社会において、これほどまでに強気な武力行使は前代未聞の事態となっている。

本件の背景には、昨今の水温上昇に伴う湖底の「領土再編」がある。かつては共存していたマリモとマツモだが、マツモの驚異的な成長速度がマリモの回転運動を阻害し、真球度を維持するための「自由な転がりスペース」が圧迫されている現状がある。これに対しマリモ政府は、先月の「光合成のサブスク」騒動に続く介入を行い、湖底の生態系バランスを完全管理下に置こうと目論んでいる。生物学者からは「マツモの適応能力を過小評価すべきではない」との警告も出ているが、政府の強権的な姿勢は揺るがない。

この報道に対し、湖底住民からは困惑と期待が入り混じった声が上がっている。保守的な長老マリモ層からは「回転の権利を守るための正当な防衛」と支持する意見が上がる一方、若年層からは「これでは湖底が息苦しくなるばかりだ」と、政府の排外主義を懸念する声も。また、マツモを「生態系の調和を乱す侵略的要素」と見なす極端なナショナリスト・マリモによる過激な抗議活動も散見されるなど、湖底の平穏は今、かつてない分裂の危機に瀕している。今後、マツモ側の報復的な根系の拡大が予想されており、緊張状態は当分続きそうだ。