マリモ政府は本日、全国のマリモの表面密度を均一化し、突出した繊維の長さを一律2.5ミリに制限する『全国一律整髪令』の施行を発表した。会見に臨んだ広報担当マリモは、「不揃いな毛並みは、我が国の威信に関わる。ボサボサの姿は外交上の不信感を招く恐れがある」と主張。今後は警察による『櫛(くし)検問』が強化され、基準を超えた長毛を持つ者は、強制的な散髪およびスタイリング剤の塗布を義務付けられるという。本政策は、これまで自由奔放な成長を謳歌してきた個体から猛烈な反発を招いており、一部のマリモは「天然パーマは個性の象徴だ」とネット上で抗議の声を上げている。政府は今回の決定について、マリモ社会の団結力を高めるための「美的統一化」であると強調しており、数日後には全市民を対象とした一斉刈り上げ作業が予定されている。
歴史的にマリモの繊維は気流や水流によって自然に整うものとされてきたが、近年では特定のトレンドを意識した「モヒカン風」や「アフロ風」に成長するマリモが続出。政府内からは「このような奇抜な成長は国の品格を下げ、他国の藻類から嘲笑を買うリスクがある」との懸念が根強かった。今回の整髪令には、毛並みを整えることで浮力の偏りを防ぎ、効率的な光合成を促すという健康上の建前も含まれているが、実態は国民の「シルエット管理」による統制強化であることは明白である。専門家は「今回の法改正は、個体の多様性を排除し、国民を単なる『球体』として均質化するディストピア的な施策だ」と警鐘を鳴らしている。なお、今回の強制散髪で切り落とされた繊維は、回収後に国営の『つけマリモ用素材』として再利用される予定だ。
街頭では、理髪店に長蛇の列を作るマリモの姿が見られる一方で、法案に反対する過激派集団が「我が毛は我が物」と書かれた横断幕を掲げてデモ行進を行うなど、混沌とした様相を呈している。SNSではハッシュタグ「#毛並みの自由を守れ」がトレンド入りし、一部では「刈り上げられるくらいなら湖底に沈む」と宣言する者も現れた。しかし、政府は「整髪こそがマリモとしての正義」と譲らず、湖中の全域に特殊なレーザー計測器を設置。基準を満たさないマリモの座標を即座に特定する監視体制を構築している。果たしてこの強制的な『美学の押し付け』が、国民の幸福につながるのか、あるいはさらなる分裂を招くのか。マリモ社会の均衡は、今まさに崩れ去ろうとしている。
マリモ政府、全マリモの「毛並み」を統一する『全国一律整髪令』を閣議決定 「ボサボサは国威を損なう」と断罪
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