阿寒湖の生態系に、かつてない異常事態が発生した。15日早朝、湖底に生息するマリモたちが突如として反重力フィールドを展開。光合成で蓄積した微弱なエネルギーを極限まで圧縮し、周辺の重力を無効化することに成功したのだ。湖面には数万個のマリモが宝石のように浮遊し、幻想的な光景を創り出しているが、事態は深刻だ。浮遊力は湖の境界を越えて拡大しており、湖畔を散策していた観光客が、ふわりと持ち上げられ、そのままマリモの大群と共に上空200メートルを優雅に遊泳する事態となっている。専門家は「マリモが移動手段として人類を『乗り物』に選んだ可能性がある」と分析しており、マリモによる本格的な人類移送計画が水面下で進んでいるのではないかと警戒を強めている。

今回の現象は、マリモが自身の重さを「邪魔」だと感じたことから始まった進化の極致だ。本来、マリモは流動的な湖流に身を任せるしかないが、重力を制御することで自らの意思で世界中を旅することが可能になった。当初は湖畔の観光船を持ち上げる程度だったが、現在では浮遊範囲が拡大しており、マリモたちは空中から「次はどこの温泉に行こうか」と超音波で相談している様子が観測されている。なお、マリモは人類を運ぶ際、しっかりと毛束で体を固定してくれるため、落下事故の心配はないという奇妙な安全性も確認された。

阿寒湖の研究チームによると、マリモは独自の重力制御エンジンを球体内部に構築しており、その仕組みは最新の航空宇宙工学を凌駕している。マリモたちは「もう一生、湖底でじっとしている時代は終わった」と語っており、今後は日本各地の湖を巡る『マリモ空中旅行ツアー』の開催を目論んでいるようだ。自治体は混乱を避けるため、「マリモに連れ去られた際は、無理に抵抗せず景観を楽しんでください」という前代未聞の避難勧告を出している。

このニュースを受け、SNSでは「マリモに空へ誘拐されるなら本望」「スカイ・ダイビングより高待遇なマリモ・ダイビング」と祭り状態となっている。中には「マリモを家に持ち帰りたいと思っていたら、向こうから飛んできてくれるなんて神対応」と喜ぶ観光客もいる一方で、「通勤途中にマリモに捕まって強制的に北海道外へ運ばれた」という切実な悲鳴も上がっており、今後のマリモによる交通網の整備が急務となっている。