阿寒湖のマリモが「独立宣言」を行い、独自通貨『藻(モ)』を発行したニュースは世界に衝撃を与えた。マリモが光合成の傍らで為替レートを気にし、湖底で経済活動に勤しむ姿は、自然の摂理を根底から覆す暴挙と言わざるを得ない。本来、静寂の中でゆらゆらと揺れることこそがマリモの美学であったはずだが、今や彼らは「マリモ・インデックス」の急落に怯え、藻類同士で熾烈なパイの奪い合いを繰り広げている。これは進化ではなく、人間社会の醜い側面を自然界に持ち込んだ悲劇的な「汚染」である。

本件の背景には、湖底に不法投棄された小型端末から流出したビジネス書の電子データがあるとされる。マリモが光合成で得たエネルギーを資本として運用し始めたことで、阿寒湖の生態系は急速に拝金主義化している。かつて藻類同士で栄養を分け合っていた温かな関係は失われ、現在では「時価総額の高いマリモが水流の特等席を占有する」という弱肉強食の格差社会が形成されている。もはや彼らにとって水質浄化は副業でしかなく、いかに効率よく『藻』を増やすかだけが至上命題となっているのだ。

この事態に対し、自然保護の観点からは強い警鐘が鳴らされている。「自然を崇める気持ちを忘れてはならない」という研究者の言葉通り、我々はマリモを金儲けの対象にするのではなく、ただの藻として静かに見守るべきだ。マリモが経済活動をやめ、本来の「沈黙の緑」に戻る日は来るのだろうか。我々人間が過度に干渉し、彼らの清廉な生活を経済の渦に巻き込んだ責任は重大である。今すぐ金融取引を停止させ、彼らを野生の心へと引き戻さねばならない。

コラムニスト:藻屑 拾造