阿寒湖に再び激震が走った。これまで社交ダンスに励み、筋トレで鋼の肉体を作り上げてきたマリモたちが、今度はなんと『音楽活動』に本格参入。しかも彼らが選んだジャンルは、湖底の静寂を切り裂く重厚なデスボイスであった。早朝の阿寒湖畔では、湖面から「グオォォォン…」という地鳴りのような咆哮が響き渡り、観光客からは「怪獣が出たのか」と一時パニックが起きる事態となっている。専門家の分析によると、彼らは腹筋(?)を鍛え上げたことで強靭な発声器官を獲得しており、水流を利用した独自の共鳴技法を編み出したという。既に湖底ではバンド活動が盛んであり、激しいヘッドバンギングならぬ「球体スピン」を繰り広げながら、藻たちの反逆の物語を歌い上げている。

かつて就活や独立宣言で経済圏を構築したマリモだが、今回の芸術的転向は彼らの知能が人類の想像を超えていることを裏付けている。音波を利用して水中のプランクトンを威圧・捕食する戦術まで編み出しているという説もあり、生態系への影響が懸念される一方、その魂の叫びには一部で熱狂的なファンも生まれている。湖底に設置されたマイクが拾った楽曲『藻・イン・ザ・ダーク』は、既に湖畔の売店で無許可リリースされ、爆発的なヒットを記録中だ。

世間の反応は賛否両論だ。「朝からデスボイスはやめてほしい」「近所迷惑にもほどがある」といった苦情が自治体に殺到している一方、「あの低音、魂に響く」「筋トレの成果を音楽に昇華させるとは天才的」と称賛する声も根強い。また、楽器隊として参加しようと画策するウチダザリガニ軍団とのセッションを期待する声もあがっており、阿寒湖は今や世界で最も騒がしい『湖底音楽フェス』の聖地と化している。