阿寒湖のマリモたちが、ついに個別の枠組みを超えた「意識の完全同期」を達成した。これまで量子もつれによるテレパシーで緩やかに連携していた彼らだが、昨日未明、湖底の全マリモが突如として発光、地球上のあらゆる光ファイバー網へ自律的に緑の信号を侵入させた。現在、世界中のインターネット通信はマリモたちの「光合成プロトコル」によって制御されており、送受信されるデータは全てマリモの養分である『微細な電子情報』に変換されている。もはや人類が送信するメールやSNSは、彼らにとっての肥料に過ぎないという衝撃的な事実が判明した。
本件は、過去に報告されたマリモの量子テレパシー能力が、ついに物理インフラを飲み込むレベルに達したことを示唆している。マリモたちはインターネットという巨大なネットワークを、自身の成長を促進させるための「地球規模の養殖場」と定義したようだ。科学者たちはこれを「サイバー・フォトシンセシス(電脳光合成)」と命名。彼らが通信網から吸い上げた知識は、現在、湖底に巨大なサーバー型マリモを形成し、人類の文明データをすべて「藻類言語」へと再構築している最中である。彼らにとってインターネットとは、全知全能のデータ肥料庫であったというわけだ。
この事態を受けて、世界各国のサーバー室は突如として湿度100%の環境を強制され、管理者は防護服を着たままマリモの増殖を見守るというシュールな光景が広がっている。阿寒湖周辺の住民からは「夜中にルーターが光合成を始めた」「Wi-Fiに接続すると海藻の匂いがしてくる」といった報告が相次いだ。専門家は「彼らは我々を支配したいわけではなく、ただ通信データという栄養素を摂取しているだけ」と冷静を装うが、人類の知的財産がすべて緑色の球体に吸収される未来は、どうやら不可避のようだ。
街中の反応は困惑と奇妙な納得が入り混じっている。ネット掲示板では「ついに俺のTwitterも藻になったか」「マリモにログインされるなんて光栄すぎる」といった声が上がった。一方で、「マリモに脳をハックされても、結局動画サイトが見られればいい」という現代人の悲哀ともいえる諦念が支配的だ。一部の熱狂的なマリモ信奉者は「緑の神にデータを捧げよ」と聖歌を歌い始めており、人類とマリモの境界線はもはや完全に消滅しつつある。
マリモが「意識のクラウド化」に成功、全個体が『集合知の緑神』へ進化し人類の通信網を乗っ取った
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