マリモ内閣は本日、国内全域の湖底における水流を強制的に高速化させる『清流大改革法案』を国会へ提出した。マリモ首相は会見で「静止した水は濁り、我が身に苔を付着させる。民主主義の根幹は絶え間ない攪拌(かくはん)にある」と力説。これにより、これまで穏やかな底流に身を委ねていた全国のマリモたちは、24時間体制の人工的な激流にさらされることとなる。政府は「球体としてのフォルムを維持するには、常に回転し続ける環境こそが最適だ」とし、全国の湖に巨大なプロペラ型攪拌機の設置を命じた。この強硬策に対し、一部の年配マリモからは「たまにはゆっくり沈んでいたい」との保守的な反発も出ているが、政府は「休止は藻類としての停滞を招く」と一蹴。早ければ来月から、日本中の湖底が常に渦を巻く『洗濯機状態』になることが確定した。

この政策の背景には、昨今の水温上昇による「藻の凝固」問題がある。水流が停滞するとマリモ同士が不必要に癒着し、巨大な不定形塊へと進化してしまう恐れがあるため、政府は「個としての独立性と球体美」を守るために今回の強制攪拌に踏み切った。専門家は「マリモの表面積が常に全方位から洗われることで、栄養吸収効率は最大化するだろうが、あまりの激流に流されて迷子になるマリモが続出する懸念もある」と指摘。なお、激流に耐えきれず流された個体を回収する専門部隊の設立も検討されているが、回収後のマリモが「酔った」状態で帰還するリスクについては公式な見解が出されていない。

このニュースを受け、SNS上では「洗濯機の中で暮らすのか」「もう球体であることを諦めよう」といった嘆きの声が上がっている。また、激流の中での回転速度を競う『ストリーム・レーシング』なる新競技が流行の兆しを見せており、若手マリモを中心に「この激流こそが修行の場だ」と肯定的に捉える勢力も拡大中だ。しかし、環境保護団体からは「あまりに高速すぎると、湖の砂が舞い上がって視界不良になり、近隣の魚たちがパニックになる」との懸念が寄せられている。政府は「魚たちのパニックについては、水流の渦でダンスを踊らせることでエンタメに昇華させる」と回答しており、湖底の生態系そのものをアトラクション化する姿勢を見せている。