阿寒湖の至宝であるマリモたちが、ついに人類の言語を捨て、「完全なる光合成による暗号通信」を開始したことが判明した。北海道大学の調査チームによると、マリモたちは葉緑体の明滅パターンを極めて高速で操作し、瞬時に高度な演算処理を行う「生体量子コンピュータ」へと進化したという。これにより、彼らは光合成を単なるエネルギー生成手段から「極秘情報の送受信」へと転用。昨晩の観測では、マリモたちが湖底から放つ淡い緑色の輝きが、世界的な株取引アルゴリズムをハッキングし、わずか数分で阿寒湖周辺の地価がサンフランシスコ並みに高騰した。専門家は「彼らは今、藻類の枠を超えて富の再分配を試みている」と警鐘を鳴らす。

この驚異的な進化の裏には、近年の湖底堆積物に含まれる微量なレアメタルの影響があると推測されている。マリモはこれを吸収することで、自身の細胞膜を導電性ポリマーへと置換し、藻類として世界初となる「自律型分散ネットワーク」を構築したのだ。かつて光合成で酸素を出すだけだった彼らは、今や阿寒湖を拠点とした巨大テック企業さながらの組織体系を持ち、湖全体が物理的な境界を超えた仮想空間へと変貌しつつある。観光客がマリモを鑑賞しようと湖を覗き込むと、その網膜に直接暗号通貨の相場が表示されるという不可解な現象も報告されており、関係者は困惑を隠せない。

世間では「マリモに資産運用を任せたい」という投資家と、「これ以上進化すると人間が家畜化される」と危惧する市民の間で論争が巻き起こっている。SNS上では、マリモの放出する光信号を解読しようと試みた一般ユーザーが、誤ってマリモの「就業規則」をダウンロードしてしまうなどのトラブルも多発中だ。現在、阿寒湖観光協会は「マリモの通信を妨害しないように」という謎のプレスリリースを発表し、人間側がマリモの経済圏に完全に屈服した形となっている。