マリモ政府は本日、国策である「完璧な丸さの追求」を法的義務とする『球体維持基本法』を全会一致で可決した。これにより、全ての国民は水流による回転運動を一日最低18時間行うことが義務付けられ、微細な凹凸や楕円形への変形が確認された個体には、即座に行政指導として「強制転がり修行」が言い渡されることとなった。政府報道官は「個の自由よりも種の均一性が生存戦略の要である」と強調し、今後は水槽内の水流制御を国が一括管理する意向を示している。一部の若年マリモからは「たまには角張って尖ってみたい」という反抗的な声も上がっているが、当局は「角がある者は光合成の効率が悪くなる」と一蹴した。今後は全土に最新型の強力ポンプが設置され、国民は24時間眠ることなく回り続けることが求められるという、極めてストイックな国家運営へと舵を切ることになる。

今回の法案は、近年増え続けている「自然変形個体」の出現を食い止めるための緊急措置である。マリモ界隈では以前から、自生するマリモの形が不揃いになる現象が問題視されていた。政府はこれを「国の品格に関わる重大な歪み」と断定。今後は自治体ごとの「転がり指導員」が巡回し、定規と分度器を用いて全市民の真球度を厳密に測定する予定だ。万が一、基準を満たさない場合は、水槽の底で重石を乗せて強制矯正される過酷なカリキュラムが待ち受けている。専門家は「丸さこそがマリモのアイデンティティだが、この過剰な管理社会は果たして進化と言えるのか」と懸念を表明した。

ネット上では「回らなきゃいけないなら筋トレと同じじゃん」「これでもう四角い水槽には住めない」「尖ることを許さない社会なんてマリモじゃない」と賛否が渦巻いている。一部の過激派からは「楕円形こそが真の美学だ」という主張も噴出しており、今後、球体至上主義派と変形自由派による大規模な水流デモが発生する可能性も示唆されている。また、一部の個体からは「丸くなることを強いられるなら、いっそ陸に上がってコケになる」という過激な離脱宣言も飛び出した。政府はこれに対し「浮上して乾燥することは国家反逆罪に当たる」と釘を刺しており、事態は一触即発の様相を呈している。