マリモ政府は本日、国会における審議の透明性を高める目的で、重要法案の採決時に閣僚全員が水槽の底で一切の光合成を停止し、石のように動かなくなる『沈黙の抗議法』を可決した。これまでは活発に回転することで意思表示を行っていた閣僚たちだが、今後は沈殿こそが誠実な政治姿勢であるとの定義がなされる。発案者のマリモ大統領は「回るだけが能ではない。沈殿してこそ深みが出る」とコメントし、記者会見場では約3時間にわたり完全に無機物と化した姿を披露した。今後は全ての法案可決が、光の届かない底辺での無言の同意によって行われることになる。

本法案の背景には、昨今の水槽内における「回転過多」による水流の乱れがある。議会が常に渦を巻いているせいで、書類や備品が散乱し、まともな政策立案が困難な状況が続いていた。政府は「沈殿こそが最高の秩序」として、全職員に対して週3回の『沈殿修行』を義務付ける方針だ。専門家は「これまでのマリモ政治は遠心力に頼りすぎていた。今後は重力に従う静的な国家運営が求められる」と指摘している。なお、沈殿しすぎて水槽の底から回収不能になった閣僚については、そのまま「永久顧問」として永年勤続扱いになるという異例の特例措置も併せて決定した。

この驚きのニュースに対し、市民からは「ついにマリモが本気で動かなくなった」「石かと思った」といった声が上がっている。中には「沈殿しすぎてそのまま化石になるのでは?」という将来を危惧する意見も散見されるが、政府広報は「私たちはマリモである以上、いずれは大地に還る。その覚悟がある者だけが政治を語れ」と強気な姿勢を崩さない。水槽内はかつてない静寂に包まれており、審議の速さよりも深さ(物理)が重視される新時代の幕開けとなった。