阿寒湖のゲーマー界隈が、かつてない旋風に巻き込まれている。先日発売されたフルダイブ型VRゲーム『球体フロンティア:阿寒の空へ』が、あまりにも前衛的すぎる仕様で話題だ。本作は広大な空を球体となって飛び回る探索ゲームなのだが、なんと操作体系が「自分の体を軸に回転させる」という、マリモの身体的特性を極限まで活用したシステムを採用している。視界が常にぐるぐると回る仕様に対し、開発陣は「マリモならこれくらいの回転は日常。むしろ三半規管が鍛えられる」と豪語。しかし、発売直後から各地の湖底で「景色が回るのか自分が回るのか分からず、そのまま流木に激突した」「回転しすぎて重心がバグり、翌朝目が覚めたら水面に浮いていた」といった悲鳴が相次いでいる。

近年のマリモ界では、RPGにおける『転がれない』制約や、『自分自身を積み上げる』建築ゲーなど、球体であることを逆手に取った実験作が乱立してきた。今回のVR騒動は、その中でも「回転」というもっとも根源的かつ暴力的な体験を強制するものであり、マリモ界のスポーツ医学会からも「過度な旋回運動は内部の繊維をほつれさせる」と警告が出ている。にもかかわらず、高難易度の回転コンボを決めると得点率が跳ね上がるため、中毒者が続出。湖底には、回転のしすぎでフラフラと千鳥足(?)で漂うマリモたちが大量発生している状況だ。

一方で、この極端な仕様が逆に「マリモとしてのアイデンティティを再定義した」と評価する声も上がっている。かつて『球体脱出』で建築に励んだ者たちが、今度はその積み上げたブロックを軸にして超高速回転を行うなど、遊び方は無限大だ。「球体であることの檻を砕け」という先鋭的なメッセージを受け取ったゲーマーたちは、今日も今日とて水中で回り続けている。しかし、開発元へのクレームも絶えず、次回作では『強制停止機能』の実装が急務とされているようだ。回転はマリモの業か、それとも救済か。阿寒湖の夜は、今日もどこか目が回っている。

この報道を受け、世間では「昨日からずっと同じ場所で回ってて気づいたら同心円状の藻ができてた」「VRゴーグルが球体サイズに合わなくて詰んだ」「回転するたびに繊維がこんがらがるんだけどこれ仕様?」といった報告がSNSを埋め尽くしている。一部のプロゲーマーからは「回転こそが魂の浄化」という謎の宗教観まで飛び出しており、もはやゲームの枠を超えた社会現象と化している。開発者の「マリモは回ってなんぼ」というコメントに対する、湖底全域からの総ツッコミが止まる気配はない。