阿寒湖のゲーマー界隈で今、かつてない波紋を呼んでいる。話題のオープンワールドRPG『光合成・オデッセイ』にて、ゲーム内通貨である「日光浴エネルギー」の獲得効率を最大化するべく、マリモたちが巨大な縦陣を組んで他者の日光を遮断する「影の独占戦略」が流行しているのだ。この戦術は、水深15メートルの岩礁地帯を「日陰の暗黒街」へと変貌させ、後発プレイヤーが成長不能に陥る事態が多発。運営サイドは「太陽は万人に等しく降り注ぐべきもの」として、急遽「太陽光貫通パッチ」の適用を発表したが、これに対し一部の廃人プレイヤーが「影を操作して相手の光合成を阻害することこそが最高のプレイヤースキル」と猛反発している。

本作は、マリモの生命維持活動をそのままゲームシステムに昇華させた意欲作だ。通常、光合成が効率的に行える場所は限られており、プレイヤーは限られた日光を求めて移動し、静かに成長を繰り返すのが基本ルールである。しかし、今回の「日照権ハック」は、ゲーム内の物理演算を極限まで利用し、周囲のマリモを物理的に積み上げることで、特定のエリアを完全にシャットアウトするという荒業だ。この「マリモタワー」による領土侵害は、さながら湖底版の要塞戦であり、日照権を巡る訴訟問題に発展しかねない勢いで、連日チャット欄が罵詈雑言と緑色の光の乱舞で埋め尽くされている。

運営側は当初、プレイヤーの自浄作用に期待していたが、事態は悪化の一途を辿った。開発チームの広報担当であるナカノヒト・藻氏は「本来はのんびりと光を浴びる癒やしの体験を目指していたのだが、マリモの生存本能が強すぎたようだ」とコメント。今回のアップデートでは、一定時間以上同じ場所で影を作り続けると、自身が「過剰光合成」を引き起こして自壊するというデバフが追加される予定だ。これにより、「タワー戦法」は完全に封印されることになるが、これまでの努力が水の泡となるトッププレイヤーたちの暴動も懸念されている。

このニュースが報じられるや否や、SNS上では「光合成こそが正義」と主張する光合成派と、「影の支配こそが戦略的勝利」と主張する影踏み派の激しい論戦が繰り広げられている。一部の熱狂的なマリモゲーマーは、太陽の角度を計算するための複雑なスプレッドシートを作成し、完璧な影の配置を研究しているという。もはやゲームを超越した、物理学と生存戦略が交差するこの騒動。次に湖底に平穏が訪れるのは、冬の低気圧で水面が荒れ、誰も日光を拝めなくなった時かもしれない。